<オリックス4-8西武>◇28日◇京セラドーム大阪
またか。6回1死、このカードでは恒例となりつつあるもみ合いが生じた。投ゴロで一塁へ走った西武エステバン・ヘルマン内野手(34)が、オリックス西の悪送球を捕球しそこなった李大浩内野手(29)から「なんで押すんだ」とジェスチャーで抗議された場面だった。両軍入り乱れての小競り合い。ここ2年で3度の警告試合を経験しているだけに、因縁再発の雰囲気が漂った。
だが、雲行きは途中から別の方向へ流れた。選手、コーチらはすぐに引き揚げ、渡辺久信監督(46)と岡田彰布監督(54)が審判団を挟んでの直接対談。そして、最後は2度にわたって30秒間ほどの長い握手を交わした。2年前の遺恨勃発から、メンバー表交換の際も目を合わさず、握手もしなかった2人の和解の瞬間だった。
渡辺監督
突っ込んで行ったって言うんだろうけど、あんなのは、普通のプレー。まあ、岡田監督とはちょっとね。いろいろあったんでね。今までのいきさつとか。手打ちじゃないけど、そんな感じで収めた。これからもゲームがあるんで、しっかり野球をやろうと。たまってるものもあったし、オレも言いたいことを言った。岡田監督も理解してくれたんじゃないかな。
指揮官のスッキリした感情がチームに乗り移ったのか、続く7回に打線がつながり5得点。計8点は今季最多でチームも今季初の3連勝となった。ファンの見守る前での手打ち式で、遺恨は水に流した。「打線もモヤモヤしたものが吹っ切れた。あとは4番待ち」と指揮官。開幕で出遅れた西武の反撃への条件が、少しずつそろっていく。【竹内智信】
◆遺恨メモ
西武とオリックスは、オリックス岡田監督が就任した10年からたびたび警告試合が発せられている。同6月26日、前日に2死球、この日も後藤が死球をもらうと岡田監督がベンチを飛び出し、渡辺監督をにらみつけて乱闘寸前に。昨年4月22日には西武ブラウンの本塁突入で捕手鈴木が負傷し、直後の攻撃で北川、伊藤と2死球を受けると、岡田監督が審判団に猛抗議した。両者の「遺恨」を決定的にしたのは同7月11日。7点ビハインドで死球をもらった西武中島が激高。渡辺監督は「よく分からないクソガキが何か言ってるから」と山田バッテリーコーチの発言に激怒し、岡田監督も「知らん。向こうが来るんやもん。初戦もT(-岡田)に分からんように当てとるで」とやり返した。