自分の「欲」を知ると節約がうまくいく?脱力系ミニマリスト森秋子さんに聞く、お金との上手な付き合い方

節約で大事なのは自分の「欲」を知ること? ミニマリストの森秋子さんに聞いた、節約の基本マインドや、無理なく続けられる支出管理術、お金との上手な付き合い方を紹介します。

節約が上手な人のイメージ

将来のために貯金をしたいと考える人は多いでしょう。とはいえ、あまりにもストイックな節約はなかなか続かないもの。なるべくストレスを溜めず、無理のない範囲で節約して貯金を増やしたいですよね。

そこで今回は、『「捨てる」と、お金も時間も貯まる 家事に絶望する私を救うミニマルな暮らし』などの著書がある森秋子さんに、節約に大切なマインドについて伺いました。

脱力系ミニマリストならではの支出管理やお金ルールなども紹介します。

自分の「欲」を知ると節約がうまくいくってホント?

お金が貯まらず悩んでいる人のイメージ

森さんいわく、心に無理をさせることなく節約してお金を貯めるためには、「自己分析をして、自分の欲としっかり向き合うことが大切」だそうです。その理由について詳しく伺いました。

自分の欲」を理解するために自己分析をしてみよう

「無駄遣いが多い人、いつの間にかお金がなくなっている人は、まずは自己分析をしてみましょう。具体的には、『自分が本当に好きなものは何か』『自分が本当に必要としているものは何か』を心に問いかけ、明確にするのです。

頭の中で考えるだけでなく、見える化した方が考えを整理しやすいので、まずはノートやスマホなどに自分がやりたいと思っていること、欲しいと思っているものを書き出して『やりたいことリスト欲しいものリストを作成しましょう

リストは徹底的に『自分ファースト』で作ってください。他人の意見に流されることなく、自分が本当に望んでいるもの、自分の心が満たされるものだけを書き出しましょう。

SNSを見ると他人の欲に影響されて、自分が本当に欲しいものがわからなくなりがちです。そのため、『やりたいことリスト』や『欲しいものリスト』を作成するときは、ネットから遮断された状態で行うのがおすすめ。カフェなどで作業してもいいですね。

やりたいことリスト欲しいものリスト』を作成することで、自分にとって譲れない軸が明確になってきます。そうすると、自然と『お金をかけるべきことお金をかけなくてもいいことを判断できるようになりますよ。

自分が本当に欲しいと思っているものにお金を使うように意識すると、心が満たされ無駄遣いが減っていきます。自己分析を通して、自分の『欲』を満たしてくれるものが何なのかを、しっかりと見定めるようにしましょう」(森さん、以下同)

失敗も自分を育てるための重要なデータ。自分なりのお金との付き合い方を構築しよう

「お金をかけるべきこととかけなくてもいいことが分かっても、いきなり完璧な節約や貯金はできないもの。無理をしたり、高い目標を設定したりするのではなく、まずは『昨日よりちょっとマシだったらOK』くらいの気軽なマインドで節約を始めてみましょう

節約は失敗してもいいんです。お金との付き合い方は、失敗や試行錯誤を繰り返すことでだんだんと磨かれていきます

『便利だと思って買ってみたけど使わなかった』『流行に流されて買った服が長く着られなくて後悔した』といった買い物の失敗は、自分を育てるための重要なデータなので、忘れないようにしましょう。

買い物の失敗をデータとして自分の中に蓄積することで、買い物をするときに『以前もこれと同じパターンで失敗した!』とアラームを感じることができるようになります。衝動買いや無駄遣いの回避につながりますよ」

ざっくり管理でOK!脱力系ミニマリストのお金の基本ルール

ざっくりと出費を管理するイメージ

森さんは、20年間でなんと4,000万円を貯金したのだとか。そんな森さんに、実際にどのような方法で出費を管理をしているのか、基本的なルールを解説していただきました。

出費は固定費と食費だけざっくり管理

出費の管理は、『きっちり』ではなく、あくまでも『ざっくり』がルール。家計簿はつけておらず、生活に必要な固定費と、流動費の中で大きな割合を占める食費だけを把握しています。

どのくらいお金を使ったのかを知るため、カレンダーにその日使ったお金を1,000円単位で記録して毎月の支出をざっくりと管理しています。家にカレンダーがなければ、スマホのカレンダーや手帳に記録する形でも大丈夫ですよ。

結局のところ、どれだけきっちり出費の管理をしていても、突発的なアクシデントによる支出は避けられないもの。そんなときにモチベーションを失わないよう、最低限のざっくり管理でやっています。これなら面倒くさがりの人でも続けられますよ」

「外費用」を重視して「家費用」は削減

「会社員の場合、出社するとどうしても昼、夜は外食することが増えていきます。しかし、無理に我慢して節約するのもなかなか難しいですし、心も苦しくなってしまいます。

そういった場合は考え方を切り替えて、外食や外での活動といった『外費用』は無理に節約をしようとせず、その代わりに自炊や家での生活にかかる『家費用』を意識的に抑えてバランスをとりましょう

一人暮らしであれば、例えば休日のご飯は納豆ご飯くらいのシンプルなものでもいいときもあるでしょう。ご飯・卵・納豆などの『おうちご飯のスタメン(定番)』を決めて、自炊にかかる労力やコストを抑えるのがおすすめですよ」

給料日に「先取り貯蓄」が一番貯まる

「毎月お給料が入ったら、口座から決まった金額を貯金専用の口座に引き落とします。お給料が入ったらすぐに行うのがコツです。そして、残りのお金で生活します。結局、この方法がシンプルで細かいことを考えなくていいので一番ラクですよ。

貯金専用の口座にある程度の金額が貯まったら、今度はそれを引き出しにくい定期預金に移すなど、“引き出しにくい仕組み”を作ることがポイントです」

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脱力系ミニマリスト流「お金との上手な付き合い方」

節約を意識しつつ買い物を楽しむイメージ

節約テクやお金と上手に付き合う方法について、森さんにさらに具体的な例を8つ教えていただきました。

カウントしない買い物を減らす

「100円ショップやコンビニでの買い物は1回に使う金額が少ないので、買い物にカウントしない人もいることでしょう。しかし、実はこういった「カウントしない買い物」こそが出費が増える原因。どうしても必要なものがあるとき以外は、そもそもお店に入らないようにしましょう」

ポイントを気にするのをやめる

「頑張ってポイントを貯めていると、『今ならポイント5倍』などのタイミングで無駄な買い物をしてしまいがち。

結局のところ、ポイントを貯めるのが買い物に行く理由になってしまうので、無駄使いのきっかけになってしまうのです。ポイントを気にすることをやめると、必要なときに必要なものだけを買えるようになります」

「家堀り」で自宅の在庫を使い切る

自宅にあるものを把握し、片っ端から使い切ることを『家掘り(発掘作業)』と呼んでいます。買い物をサボって家にあるものだけで何とか乗り切るチャレンジをしてみると、ちょっとしたゲーム感覚が楽しくて意外とハマりますよ」

クレジットカードを使いすぎるならお留守番させる

「クレジットカードは便利ですが、ついつい使い過ぎてしまう人も多いかと思います。私は一時期クレカの使用を4年間やめたことがありますが、その期間は貯金がぐんと増えました。

とはいえ、そこまでするのは難しいと思いますので、使い過ぎている自覚がある人は、家にクレジットカードを置いてから買い物に行くなど、まずは使う頻度を減らしてみてください。それだけでもかなりの節約効果がありますよ」

ストレス対策として「謎費用」を設定する

「節約しすぎてストレスが溜まると、一気にバーッと使ってしまう『リバウンド消費』が起こりがち。私はそれを防ぐために、あらかじめストレス解消用の費用として少額の『謎費用』を設定しています。

現金だと管理が難しいので、バーコード決済で使える金額の上限を5000円に設定し、その範囲内でならお菓子やドリンクを買ってもいいルールにしているんです。買い物欲を小さく満たすことで、ストレスコントロールができますよ」

「エア爆買い」で買い物欲をなだめる

「買い物欲がムクムクと育ったときは、無理に押さえつけようとすると逆に爆発してしまうことも。そんなときは、ネット通販で欲しいと思ったものをひたすらカートに入れる『エア爆買い』をしています

もちろん、カートに入れるだけ入れて、実際には買いません。好き放題にカートに入れていると、次第に飽きて買い物への熱が冷めてきますよ」

気が乗らない誘いはうまく断る

「飲み会などに誘われてもいまいち気が乗らないということがありますよね。そういうときに使う断り文句はあらかじめ決めています。『ああ、その日都合があってすみません。ありがとうございます』という表現です。

これにより、誘ってくれたことへの感謝を伝えつつ、角を立てずに断ることができます。お金も時間も有限です。不本意な付き合いを避け、自分の時間や気持ちを優先することを心がけています」

週一でお金を使わない「0円の日」を作る

まったくお店に入らない&お金を使わない『0円の日』を週一で作るのがおすすめ。その日は家にあるものだけでやりくりするなど、お金を使わずに1日を過ごすことをゲーム感覚で楽しみましょう。

出費0円を達成できた日は、カレンダーに0円の丸を書き入れると『お金を使わなかった自分って偉い!』という気持ちになって自己肯定感が上がりますよ」

まとめ

節約や貯金というと、「きっちり」「ストイック」なイメージですが、森さんは自分の心に無理をさせることなく、ストレスを溜めずにお金と付き合っています。節約や貯金が苦手な方や、面倒くさがりな方でも、森さんの貯金術やマインドであれば真似できるのではないでしょうか。

無駄な消費をなくすためには、自分が何を求めているのか、自分の心と徹底的に向き合うことが大切です。「安いから」「みんな持ってるから」などの理由ではなく、自分が心から満たされるものにお金を使いましょう。

話を聞いた人:森 秋子さん
子育てをきっかけに時間と家事に追われる暮らしをやめたいと、ものを手放す生活を実践。無理せず貯金がどんどん貯まる生活にシフトし、その知恵と生活のヒントを『ミニマリストになりたい秋子のブログ』で発信、人気ブログに。著書に『ミニマリスト、1700万円で家を買ってリノベする 東京23区・築67年小さなボロ家がよみがえりました(KADOKAWA)』『「捨てる」と、お金も時間も貯まる 家事に絶望する私を救うミニマルな暮らし(KADOKAWA)』などがある。

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