EVモーターズ社長が引責辞任 EVバスで不具合、大阪万博でも運行
商用電気自動車(EV)のEVモーターズ・ジャパン(北九州市)は20日、佐藤裕之(ゆうじ)社長が28日付で退任すると発表した。技術顧問として残る。同社が販売した中国製EVバスで不具合が相次いだことの経営責任をとる。後任には3月1日付で角英信副社長が就く。角氏は税理士事務所などを経て2019年のEVモーターズ創業時に参加した。
同社のEVバスは大阪・関西万博会場へのアクセス手段としても運行された。25年11月にはブレーキホースが損傷して制動力が低下する恐れがあるとして85台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出ていた。
同社は国内に納入したEVバス317台を総点検し、113台の不具合を確認した。再発防止策として出荷前検査を見直し、品質管理基準を強化するとともに製造委託先での検査にEVモーターズの品質管理部門の役職者が立ち会うことを決めた。出荷後の不具合発生時に一元的に対応する部署も新設した。
EVモーターズは19年創業。全長約11メートルの路線バス向け車両(価格は5000万円台)や約7メートルのコミュニティーバス向け車両(同3000万円台)など約10車種を手掛ける。中国のEVメーカーに生産を委託している。
23年末に北九州市に国内初の商用EV専用の組み立て工場の主要部が完成した。輸入しているバス車両の検査や行き先表示機などの取り付け作業を始めている。生産設備も導入して国産EVバスの組み立てに移行し年産1500台を目指していたが、車両生産に必要な国の認証「型式指定」の取得が遅れている。