怪談師・怪読師 松永瑞香に聞く. 「怖い話」と「わたし」のこと
Q1. まず、どんな活動をしている人ですか?
怪談師と怪読師として活動しています。
怪談師としては実話怪談を語り、怪読師としては怪談や怪異譚を朗読しています。
あとは映像もやっています。
タンザニアで出会った呪術師の儀礼や治療を記録したドキュメンタリー作品を監督しました。
映像人類学というジャンルでドキュメンタリー映像を撮ったのがきっかけです。
そこから映像にも興味があって、今はyoutubeで「映像✖️怪談」で何かできないかと模索しています。
youtubeチャンネル 瑞香ノ眼 https://www.youtube.com/@mizukanome
「怖い話をする人」というより、
不思議なものをいろんな形で伝えている人、という感覚が近いかもしれません。
Q2. 怪談に惹かれたきっかけは何だったのでしょう?
はっきりした「きっかけ」は実はなくて、
気づいたら身近に不思議な話や出来事があった、という感じです。
子どもの頃から、
「それ、普通は起きないよね?」
と言われるようなことがちょこちょこあって。
怖がりつつも、
「なんでだろう?」
と考えてしまうタイプでした。
怪談は、私にとって“特別な世界”というより、
日常の延長線上にあるものです。
Q3. タンザニアでの経験は、語りにどう影響していますか?
かなり大きいです。
看護師として医療の現場に立ち、その後、呪術師に弟子入りしました。
「病気の原因は細菌やウイルス」
「これは誰かに呪術をかけられて起こった病気」
どちらか一方だけが正しいわけではなく、
人はそうやって世界を理解しようとしているんだ、
というのを現地で実感しました。
だから怪談を語るときも、
「本当か嘘か」より
「なぜ、その現象に至ったのか」
という部分を大事にしています。
Q4. 松永さんの怪談は、少し“静か”な印象があります。
あ、そうですか? でもたしかに、
絶叫させたいとか、
びっくりさせたい、というより、
後から思い出してじわっと来る話が好きなんです。
その場で怖くなくても、
帰り道とか、夜ひとりになったときに
「あれ、さっきの話……」
と思い返してもらえたら、それで十分です。
Q5. 怪読師としての朗読では、何を意識していますか?
怪談語りとは違って、怪談作家さんそれぞれの世界観があります。
なので、それを邪魔せず、
案内人として物語の中へお連れすることを意識しています。
感情を乗せすぎず、でも冷たくなりすぎず。
聴いた人の中で完成する朗読を目指しています。
Q6. 怪談を語る上で、大切にしていることは?
無理に信じさせないこと、です。
「信じるか信じないかは、あなた次第」
という言葉がありますけど、
私は
「怖かったら、それでいい」
と思っています。
不思議だな、気持ち悪いな、
理由は分からないけど引っかかるな、
その感覚を大切にしたいです。
Q7. 怖い話が苦手な人にも、伝えたいことはありますか?
怪談って、怖がるためだけのものじゃないと思っています。
理解や説明、整理できないことに対する、ある種の反応だと思います。
誰にも話せなかった体験や、説明できなかった違和感。
そういうものに
「あなた一人じゃないよ」
と、そっと寄り添ってくれるのが怪談です。
ときには、私たちに“違う世界”の存在を語りかけてくれることもあります。
もちろん、盲信しすぎるのは良くありません。
大切なのは、信じる・信じないではなく、
そう感じた自分の感覚を否定しないことだと思っています。
だから、
怖い話が好きじゃなくても、
不思議な話に心当たりがある人には、
一度触れてみてほしいなと思います。
Q8. 最後に、noteを読んでくれた方へ。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
もし、
「これ、誰にも話したことないんだけど……」
という体験があったら、
それはもう怪談の入口かもしれません。体験談も随時募集しております。
無理に語らなくてもいいし、
無理に忘れなくてもいい。
そんな場所として、このnoteも続けていけたらと思っています。
怪談・不思議な体験談募集フォーム
DMやビデオ通話などでもお話しお伺いしております。


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