花粉症はスギとスズでひどくなる? 患者の鼻の中に蓄積して“悪循環”か 名古屋大などの研究チーム発見
暮らしに身近な「スズ」
今回の研究で注目された「スズ」は、私たちの暮らしに身近な金属です。 鉄が使われるより古くから使われていた「青銅」は、銅にスズを混ぜたものです。 現代でも、電子部品のはんだやメッキなどに幅広く使われています。 加藤教授らは2021年、スズと近い性質をもつ金属の「鉛」がアレルギー性鼻炎を悪化させる可能性があると発表しています。 ただ、スズや鉛がなぜアレルギー性鼻炎を悪化させるのかはまだわかっておらず、これからの課題だといいます。
国の環境基準は?
大気汚染や花粉症悪化の原因となる「PM2.5」。 国は「PM2.5」の環境基準を定めていて、1年の平均を1立方メートルあたり15マイクログラム以下、かつ1日平均35マイクログラム以下としています。 「PM2.5」には炭素成分やナトリウム、アルミニウム、硫酸塩など様々な物質が含まれていますが、PM2.5に含まれる成分についての環境基準値は定められていません。 加藤教授は今回の研究結果から、「将来的に、大気中のスズの環境基準値なども検討しなければいけないかもしれません」と話します。 また、今後の研究で、「PM2.5」からスズ以外にも花粉症の悪化に関係する物質が見つかる可能性もあるということです。
どう防げばいい?
花粉よりもはるかに小さいスズの粒子を、どう防げばいいのでしょうか。 「医療用のN95マスクならほぼ防げますが、通常の不織布マスクでも、きちんと装着すればかなりの割合で防げると考えて大丈夫です」(加藤教授) なお、食器などのスズ製品について、「大気中の微粒子のスズとは性質や曝露経路が異なるので、通常の使用によって花粉症が悪化することはないと考えて問題ありません」ということです。 (メ~テレ 山吉健太郎)