兵庫県、外郭団体の借入金300億円肩代わりへ 県議会特別委で方針
兵庫県の外郭団体「ひょうご農林機構」が1962年から始めた造林事業で抱えた700億円超の借金のうち、県が300億円を肩代わりして一括返済する。利息がこれ以上増えないようにするための対応。700億円超を県が貸す形は続くが、機構の返済能力は乏しく、県が税金で穴埋めすることになりそうだ。
1日にあった県議会の県政改革調査特別委員会で、稲木宏光・財務部長が明らかにした。2025年度中に日本政策金融公庫からの借入金300億円を一括返済することを目指す。
この事業は、土地所有者と契約を結び、森に木を植えて環境を守るとともに、育った木を伐採して売却する。収益を分け合うことから「分収造林事業」と呼ばれる。戦後の木材需要の高まりを受けて、国が全国で展開したが、木材価格の低迷などが原因で、実質的な債務超過となっていた。
機構は23年3月末現在、事業資金として727億円を借り入れていた。三井住友銀行からの借入金416億円は24年3月までに県からの貸し付けに切り替えた。日本政策金融公庫の借入金も同様の対応をする。
財源には、将来の借金返済のために積み立てている県債管理基金を充てる。県財政課によると、24年3月末時点の基金残高は約5200億円。
24年5月、県が設置した有識者による検討委員会が「事業を継続しても借入金の完済は不可能で、早期に債務整理すべきだ」などとする報告書をまとめていた。