中学3年生で学習する「2次方程式」の計算方法、覚えていますか?
式の計算、因数分解、平方根など中学校で習う数学の基礎を正しく理解していないと、2次方程式は意外と解けません。
今回はその中でも、つい引っかかりやすいポイントを含んだ一問をご紹介します。
「数学は得意だった」という方も、ぜひ腕試ししてみてください。
問題
次の2次方程式を解きなさい。
x^2=x
よくある間違いは「x=1」です。
解説
正しい答えは、「x=0とx=1」の2つです。
xを左辺に移項し、因数分解をして解きます。
x^2=x
x^2−x=0 【xを移項】
x(x−1)=0 【左辺を因数分解】
よって、
x=0 または x=1
ここで使っているのが「零積の法則(れいせきのほうそく)」です。
「かけ算の結果が0になるときは、少なくともどちらか一方が0である」という法則です。
3行目から4行目への流れは理解できましたか?
2次方程式の解法として、「因数分解をした後に、カッコの中の数の符号(プラス・マイナス)を入れ替えて答えにする」と暗記している方もいるかもしれません。
【例】
(x+3)(x−5)=0 の解は
x=−3、5
カッコ内の符号が変わったものが答え
では、なぜ符号を変えたものが答えになるのでしょうか。
それは「かけ算=0」の形に式変形していることがポイントです。
(x+3)(x−5)=0 という式は、カッコ同士の間に「×」が省略されています。
つまり、(x+3) と (x−5) をかけて0になっているということです。
かけ算の結果が0になるには、どちらか一方が0でなければなりません。
x+3=0 または x−5=0
となり、
x=−3、5
となります。
今回の問題も同様です。
x(x−1)=0 という形に変形できれば、「かけ算=0」の形になっています。
つまり、
x=0 または x−1=0
よって、
x=0、1
の2つが答えです。
「x=1」だけを答えた方はいませんか?
実はこれは誤りです。
通常、「方程式を解きなさい」と言われた場合、特別な指示がない限り、該当する解をすべて答える必要があります。
採点基準によっては、1つしか書いていない場合に減点となることがあります。
間違いやすい答えを検証
「x=1」だけと答えてしまう解き方を見てみましょう。
【誤った解答】
x^2=x
両辺をxで割る
x=1
この間違いは、「両辺をxで割る」という操作です。
具体的な数字(2や3など)で割る場合は問題ありませんが、文字で割る場合は注意が必要です。
その文字が0ではないと確認できなければなりません。
なぜなら、「÷0」は数学では定義されていないからです。
今回の式では、xが0である可能性があります。
両辺をxで割るという操作は、無意識のうちに「x≠0」と仮定していることになります。
その結果、本来あるはずの解「x=0」を除外してしまうのです。
まとめ
2次方程式の基本、思い出せましたか?
今回は、つまずきやすい一例をご紹介しましたが、2次方程式にはほかにもさまざまな解法があります。
久しぶりに数学に触れたという方も、ぜひこの機会に復習してみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。
監修:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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