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エプスタイン文書なぜ世界に衝撃?陰謀論も?6つの要点

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ワシントン=下司佳代子
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 アメリカの富豪、故ジェフリー・エプスタイン氏の関連文書が波紋を広げています。「エプスタイン・ファイル」と呼ばれ、トランプ大統領を含む政財界の大物の名前が多数登場。19日には、エプスタイン氏と交流があった、チャールズ英国王の弟アンドルー元王子が逮捕されました。なぜ「ファイル」はこれほどの注目を集め、陰謀論まで広がったのか。知っておきたいポイントをQ&A形式でお伝えします。

この記事でわかること

①「エプスタイン・ファイル」とは?
②エプスタイン氏とは?
③陰謀論との関係は?
④なぜ今年に入って文書が公開されたの?
⑤影響が及んだ人物は?
⑥今後の焦点は?

①「エプスタイン・ファイル」とは?

 数十人の未成年の少女を性的人身売買したとして、エプスタイン氏が起訴された事件の一連の資料だ。

 発端は2005年。14歳の少女がフロリダ州パームビーチにあるエプスタイン氏の自宅で性的被害を受けたと家族が通報した。その後も複数の少女が、金銭と引き換えにマッサージや性的行為を求められた、と訴えた。

 当時フロリダ南部連邦検事だったアレクサンダー・アコスタ氏は、エプスタイン氏が未成年少女による売春をあっせんした州法違反での有罪と性犯罪者登録と引き換えに、より重い連邦法での起訴を見送る取引を成立させた。エプスタイン氏は08年に18カ月の実刑判決を受けた。

 18年に地元紙マイアミ・ヘラルドがこの取引の内幕を報じたことで批判が再燃。19年7月、今度はより重い、未成年への性的人身売買容疑で再び逮捕された。当時、トランプ1次政権下で労働長官を務めていたアコスタ氏は辞任に追い込まれた。

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②エプスタイン氏とは?

 ニューヨーク出身。大学を中退して名門私立校で数学教師を務めた後、大手投資銀行ベア・スターンズに入社。数年後に独立し、富裕層向けの金融コンサルティング会社を設立した。米CNNによると、資産10億ドル(約1500億円)以上の顧客のみを受け入れていたという。

 1990年代までに、複数の国の不動産や住宅のほか、カリブ海に島を所有。英王室のアンドルー王子(当時)や不動産王と呼ばれていたトランプ現大統領、クリントン元大統領らと交流していた。

 未成年への性的人身売買をめぐり無罪を主張していたエプスタイン氏は19年8月、ニューヨークの拘置所の独房で死亡した。66歳だった。検視当局とFBI(連邦捜査局)は自殺と結論づけている。

③陰謀論との関係は?

 死の直後から「本当に自殺だったのか」との疑念が広がった。黒幕による証拠隠滅のための殺害ではないかとの陰謀論が拡散した。

 エプスタイン氏が少女らの人…

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この記事を書いた人
下司佳代子
アメリカ総局|米国の外交・防衛
専門・関心分野
国際報道

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