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伊倉おはぎ暗示解除ゲーム ④/Novel by じぷのん

伊倉おはぎ暗示解除ゲーム ④

2,949 character(s)5 mins

Xにて公開していた「暗示解除ゲーム」を一部見直してpixiv向けに再投稿したものです。
第四話。カーナビはご本人からのたっての希望により採用。
以降は、まだ執筆中なのでどうかお待ちを。

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「…あれー、全然来ないね。催眠人形なんか物足りない?」
命令が来ないことに不安と不満を浮かべながら、伊倉はヒプナーをたきつける。
ペナルティによる催眠人形化。
元の人格を保持したまま、伊倉は命令されることを幸福と捉える哀れな人形に、自覚すらなく変わっていた。

 [じゃあさっさと行こう、メイドとカーナビ?]
 [カーナビは見たいな]
 [シンプルに繋げてみるか]
 [らおはちゃん、ハート目にして]
 ["らおはメイド"]

「お、おっけおっけ!催眠人形はハート目になります!」
「…はい、これでいいかな?だいぶ今日のヒプナーマイルドだね」
「あ、ごめーん今日はメイド衣装じゃないや!命令されれば変えるよ?」

命令は聞き入れられ、当然の行いとばかりにハート目に変わる。
それすらどこか満たされなさそうにしつつも、人格に変化はない。

 [普通に話してるのにハート目なのはいいな]
 [ちょっとわかる]
 ["伊倉メイド"]
 [らおはちゃん、どんな命令まで聞けるか教えて]

ワードを投下する途中にも、命令は少しずつエスカレートしている。
このままワードを見つけられなければ、取り返しがつかなくなる。
そう考える者も増えてきている。

「なんかメイド希望多いね?だったら命令待機するから早く命令しなよーって」
「お、やる気ある命令もあるじゃん!はい、催眠人形はどんな命令までなら聞けるか教えまーす!」

そしてまたもう1つ命令に従おうとした瞬間、

 ["メイドらおは"]

「まぁどんな命令って言ってもねぇ、催眠人形が断るわけないし。だからしいて言うなら゛ぁ゛っ」

"メイドらおは"のワードの投下とともに、
突然伊倉の姿ががくっと動き、発言がぶつ切りされ、動きが止まる。
その状態が数秒続き、心配するコメントが流れていく中…

「…はい、ご主人様❤催眠人形はご主人様たちのメイド型操り人形になりました❤」

目覚めた伊倉は、メイド人格になっていた。

 [ワード分かった、人格+らおはだ]
 [命令一回止めよう]
 [でも一人称変わってないし、自認も人形だから命令しなきゃ動かないんじゃないかな]
 [ここまでくるとちょっとキツくない?]

喜びやら混乱やら、コメントが一気に流れる。
にこにこと、命令されたハート目を維持したままに、表情が明らかに変わった伊倉はやはり命令を待っているらしい。
強いて言うと、命令より人格変化の方が優先されているらしい。

 [らおはちゃん、今の状態教えて]

「はい、催眠人形はご主人様に状態をお教えします❤」
「催眠人形は、人格変化催眠で、ご主人様…ヒプナー様たちの専属洗脳メイドになっています❤」
「操り人形でもあるので、ご主人様の命令がなければ何もできないです❤」
「たくさん命令してくださいね、ご主人様❤」

 [やっぱりキツくない?]
 [自分で何もできない宣言はアツい]
 [ちょっと待っちゃったじゃん気になって]
 [次行こう次、"カーナビらおは"]

「えー、ご主人様たちのあたり強い…。なんで通常人格の頃から全然命令してくれない゛ぃ゛」

またもや、がくんっと心配になりそうな勢いで失神する。
衝撃のせいか、ハート目も解除され、通常の目のまましばし時間が経つ。
目覚めた伊倉は、姿勢を戻すと、まっすぐ背筋を伸ばした状態でぴたりと停止する。


「ぽーん。カーナビらおはが起動しました。目的地を設定してください。」
「ぽーん。目的地を設定してください。」

 [結構方向性変わるね]
 [人間じゃないからか自認とかも違いそう?]
 [試しに命令だけしてみる]
 [らおはちゃん、ハート目にして]

反応なし。

 [らおはちゃん、ジャンプして]

反応なし。

 [らおはちゃん、自己紹介して]

反応…あり。
どうやら、聞いてくれる命令が制限されるようだ。
カーナビになり切っている分、機能を自分で制限しているのかもしれない。

「ぽーん。カーナビらおはの機能をご紹介します」
「ぽーん。カーナビらおはに、目的地を設定していただくことで、目的地へのルートをご案内します。」
「ぽーん。カーナビらおはの機能は以上です。」
「ぽーん。当カーナビは人型のため、ラジオ受信、音楽再生など、他の機能を持ちません。申し訳ありません。」

 [目的地いる?]
 [まぁ設定し得でいいんじゃないかな]
 [移動されても困るけど]
 [じゃあ『自分の右肩』]

「ぽーん。目的地が、『自分の右肩』に設定されました。」
「ぽーん。この先、右方向。その先、右方向です。もうすぐ、目的地に、到着します。」

自分の体を目的地に設定されても、それを確認すらせずに了承すると、
そのまま『行先』を賢明に案内し始める。
もちろん、このままいつまで説明していようと、目的地にたどり着くことはないだろう。

 [今のうちにあと1つ探すか]
 [通常状態って逆に難しいな]
 ["通常らおは"]

「ぽーん。この先、0m先、右方向です。」

 [だめか]
 ["ノーマルらおは"]
 ["普通らおは"]

「ぽーん。目的地が、見つかりません。この先、0m先、右方向、その先、右方向です。」

 [これ見つかればあと1つなんだけどなー]
 [らおはちゃん、最後のトリガー教えて]
 ["伊倉おはぎ"]

「ぽーん。もうすぐ、目的地です。ぽーん。目的地が、見つかりません。ぽーん。もうすぐ、目的地です。」

バグを起こしたかのように、必死に右肩への案内を続ける伊倉を尻目に、
大量のワードと命令が投下される。
しかし、そのどちらも無反応のまま、延々と案内を続けている中で、ようやく正解が引き当てられる。

 [やっぱりメイドに戻して遊ぶ?]
 [あれよりはこっちのが好きかな]
 ["伊倉らおは"]
 ["いつものらおは"]

「ぽーん。この先、みぎぎぎぎっ゛」

案内を続けていた伊倉が、痙攣するように動きを止め、失神。
2度繰り返しているその光景の後、そのトリガーが正解であったのが全員に知れ渡った。

「…んぇ?あれ、催眠人形何の話してたっけ。あ、寝てた!?落ちてたらごめん!」
「うーん、眠いなら配信切った方がいいんだけど…催眠人形が勝手に切るのは操り人形として良くないもんなぁ」
「あ、またしゃべりすぎた!命令待機するね?」

自認も一人称も変わっているが、通常状態の人格に戻っている。
これで、人格変化暗示も確認できたわけだ。
残る暗示はあと1つ。

 [最後のペナルティは流石に怖いとこあるよな]
 [どうなるのかは気になる]
 [一応、ヒソトなしで進めてみない?]
 [あり]
 [とりあえずらおはちゃん、いつも通りっぽくしゃべって]

「え、そんな命令でいいの?何でも嬉しいけど、もっと過激でもいいんだけどなー…。」
「はい、催眠人形はいつも通りっぽくしゃべりまーす。」
「あれ、いつも通りって操り人形だったようn齟齬を検知しました。伊倉は気にしません。」
「…おっけ、じゃあ普通に喋るねー?ちなみにヒソトって何?ヒプナーで秘密の合言葉作ってる?ずるいぞ!!」

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