<ソフトバンク2-10日本ハム>◇28日◇福岡ヤフードーム

 2つの悪い流れを断ち切った。日本ハム武田勝が7回5安打1失点で、6月29日オリックス戦以来、1カ月ぶりの5勝目。チームの連敗も2で止める原動力となった。「何とか今日勝って流れを変えたいという気持ちがあった」と笑みがこぼれた。

 ソフトバンク戦は13日にプロ初黒星(6勝)を喫したが、防御率は1点台のお得意様だ。本来の先発順をずらしてまで、中7日でここに照準を合わせてきた。松中に1発を浴びたが、緩急自在に今季最多8奪三振。打線にも助けられ、117球も今季最多だった。

 登板前まで自身3連敗。ポーカーフェースは崩さなかったが、リズムは狂っていた。前回登板後、コーチ陣の助言で深く握るチェンジアップに取り組んだ。3回のピンチで松中を空振り三振に仕留め「行けるという気持ちになった」。2種類のチェンジアップが武器になった。

 「早く戦力に」。4月下旬に左手親指を骨折後、鎌ケ谷で患部に複数の針金を入れたまま投球練習を再開した。体に触れ、1本飛んでいったが「病院で『それじゃ全部取りましょう』となった」。固定された指でテレビゲームを普段より真剣にやった。少しでも動かすことで復帰時期を早めただけに、勝ち星につなげたかった。

 試合前、ソフトバンクの7回攻撃で場内に流れる応援歌「若鷹軍団」を携帯電話にダウンロードし、耳になじませた。そのかいあって「(試合中は)マウンドの1番いいところで気持ちよく聞けた」と笑わせた。北京五輪でダルビッシュが抜ける8月に、さらに重責がかかる左腕は「これから乗っていきたい」と力を込めた。【村上秀明】