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3歳神話が、いまの私を苦しめている。0歳で保育園を考える作業療法士の視点-えじこ(かご)に入れられて育ったよ」祖母のひと言に救われた夜-


「3歳神話」が、いまの私を苦しめている

「3歳までは母親の手で育てるべき」

私はずっと、
この言葉を“なんとなく”知っているだけでした。

はっきり説明できるわけでもないけれど、
どこかでずっと引っかかっている。

いわゆる、
3歳神話。

そして今、
0歳で保育園を考えている自分が、
この言葉に一番苦しめられています。



正直に言うと、

今の制度の中では、
「3歳まで一緒にいる」という選択をしようと思ったら、
仕事を辞める、という選択になる人も多いと思います。

少なくとも、
私の暮らしの現実では、そうです。



そもそも「3歳神話」って何なのか

よく言われる3歳神話は、

「3歳までは母親が育てないと、子どもの発達に悪い」

という考え方です。

この背景には、
イギリスの精神科医である
ジョン・ボウルビィ の
愛着理論があります。

本来の愛着理論は、

幼少期に、安心できる大人との安定した関係を築くことが、
その後の心の発達にとってとても大切だ、という考え方です。

でもそれが日本では、

・母親が
・家庭で
・3歳までずっと一緒に

という形に強く結びついて広まってしまいました。

いわゆる、
母性神話とくっついてしまったんですよね。



そしてこの3歳神話は、

厚生白書(1998年版) の中で、すでに

「科学的な根拠は認められない」

とはっきり否定されています。



それでも、私たちの世代は特に引きずりやすい

たぶん、私たちが育った頃は、

・3歳で保育園や幼稚園に入るのが当たり前
・3歳未満のクラスはあっても、かなり少人数
・そもそも選択肢がほとんどなかった

そんな時代でした。

だからどこかで、

「小さいうちに預ける家庭=
どうしても働かなきゃいけない事情がある家庭」

というイメージが、
無意識に刷り込まれている気がします。

語弊があるのは分かっているけれど、
それでも、

だからこそ、
より罪悪感を感じやすい。



でも、愛着理論って「べったり一緒にいようね」ではない

ボウルビィの愛着理論を、
もう少しそのままの意味で見ると、

人は3歳ごろまでに、
基本的な信頼感を育てていくと言われています。

それは、

母親だけではなく、

・父親
・祖父母
・保育者など

自分にとって安心できる人たちとの関係の中で、
育まれるものです。

「この世界は、安心できる場所だよね」
「自分は大切にされている存在だよね」

そう感じられることが、土台になります。



決して、

ずっと一緒にいよう
離れないでいよう

という話ではないんですよね。

今はむしろ、

一緒にいる時間の長さよりも、
一緒にいる時の関わり方。

そして、

大人が無理をしすぎず、
納得して子育てできていることの方が大切だ、

という考え方が主流になっています。



赤ちゃんにとって大切なのは

赤ちゃんが、

「周りの人間って、安心できる存在なんだ」
「自分って、大切にされているんだ」

そう感じられること。

それが一番なんだと、
私は作業療法士としても感じています。



祖母の言葉に、救われた話

少し前に、祖母がこんなことを言ってくれました。

「今の赤ちゃんは幸せだねぇ。
私の頃は、えじこ(つぐら)に入れられてて、
抱っこなんて、ほとんどしてもらえなかったよ。」

「兄弟で下の子の世話して、
おんぶして遊びに行ってたんだよ。」

私はこの話を聞いて、
なんだかすごく救われました。

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えじこ(嬰児籠)に入る赤ちゃんイメージ




0歳で保育園に預けるという選択をしようとしている
今の私にとって、

「昔はもっと環境が厳しくても、
人はちゃんと人に育てられてきた」

という事実そのものが、
とても大きかったです。



そして何より、

そんな時代に育った私の祖母は、
本当に、愛情いっぱいの人です。



3歳神話が苦しいのは、私が弱いからじゃない

3歳神話に苦しくなるのは、

母親として未熟だからでも、
覚悟が足りないからでもない。

私はそう思っています。

今の社会の仕組みと、
昔の価値観のあいだに立たされているから。

それだけなんだと思います。

アラサーの私が赤ちゃんだった頃から、もう30年。

アンテナのついた携帯で写真を撮っていた時代から、
携帯電話を一部の人が持っていた時代を経て、

今は、
誰もが画面だけのスマホを持って、
電車ではみんなが携帯とにらめっこ。

「いえでん」なんて言葉も、
ほとんど聞かなくなりました。

それくらい、
社会は大きく変わっています。

そりゃ、
保育園の「当たり前」だって変わるよね、と思うのです。



赤ちゃんにとって大切なのは、

「誰が育てているか」ではなく、

「誰と、どんな関係の中で育っているか」。

私は、
そう信じて、今も考え続けています。

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えっちらさん はじめまして。 考え中みたいなので 私からも、ちょっとお話いいですか。 確かに子供の気持ちは、分からない。 子供によるとは、思います。 親は、最初預ける時は心配やけど、 でも、案外簡単に慣れます。 次は「1分でも早く迎えに行きたい!」という気持ちに変わって、…

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