日本人による日本人のための英語発音教室:基礎の基礎(10) 「リズム感覚」英語のリズムは、一音節でなく、一小節が単位
ここまで英語の音そのものについての学習をしてきました。ところで英語の発音学習にとって音と同じくらいに大事なものがもうひとつあります。それがリズムです。
「リズム」とはパターンの繰り返しのこと。なにかのパターンが繰り返されると、私たちはそこにリズムを感じます。四季のめぐり、昼夜の繰り返し、寄せては返す波の音、時計のチクタク、心臓の拍動――私たちのまわりにはさまざまなリズムが満ちあふれています。
英語のリズムは、一音節でなく、一小節が単位
まず
日本語のリズムの特徴は「すべての音節の長さが一定」
だということです。
擬音的にいえば「タタタタタタタ」というリズム方式です。
いっぽう、
英語のリズムの特徴は、音楽のように一小節にあたる時間にいくつもの音節(音符)が組み込まれるということ
です。
そして楽譜と同様に、
一小節のなかに入っている音節(音符)の数は一定ではありません。
擬音的にいえば「タンタタタン」「タンタタタタン」「タタンタタタタタ」などといったさまざまなパターンです。
たとえば4分の3拍子としますと、一小節のなかに四分音符ばかりが3つのときもあれば(タンタンタン)、四分音符が2つで八分音符が2つ(タンタンタタ)、あるいは四分音符が1つで八分音符が4つ(タンタタタタ)、あるいは四分音符が2つで16分音符が4つ(タンタタタタタタン)などといった、さまざまなバリエーションがあるということです。
そして
一小節にどれだけの数の音符(音節)があったとしても、一小節の長さはつねに一定
なのです!
実際に英語と音符をつかって説明してみましょう。
以下の図(楽譜)では、そのなかに含まれている音節の数はそれぞれにまったく違うのですが、それを発声する時間の長さは、すべてほぼ同じです。
このように、
DogsとBonesとのあいだにどれだけの音がはいろうとも、その全体の長さはつねに一定
なのです。
DogsとBonesのあいだに一音節(eat)しか入らないときには「タン、タンタ、ン」という単調なリズムでよいのですが、たとえばshould eatのように2つの音節が入るときには、「タン、タタ、タン」と真ん中の2つの音を短く発音しなければなりません。さらに、should have eatenように3つの音節が入ると「タン、タタタ、タン」と真ん中に3つの音を入れなくてはなりません。
そんなときには通常、その3つの音がshould’ve eatenというように2つの音節へと短縮されます。It isがIt’s、That isがThat’sになるようなものですね。
人間は楽をしたがる動物ですから、実際の会話の発音では、このような音の短縮がしばしば利用されています。
一音節の長さをつねに一定に保つために、一つ一つの音節の発音を短くしたり、変えてしまったりするという英語発音の特徴は、私たち日本人にとって、まさに驚くべきことです。
すべての音節の長さが必ず一定である日本語の世界では、こうしたことは、絶対に起こらないからです。
ですから、私たち日本人はどうしても英語の一つ一つの音節を同じ長さで発音してしまいがちです。そのため、Dogs eat bones.とDogs should eat bones.とDogs should have eaten bones.はすべて長さが大きく違ってしまいます。
こうした日本人としてクセを理解して、Dogsとbonesのあいだの長さをつねに一定にするように意識をするだけで、私たちの英語発音は本質的にぐっと英語らしくなります。



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