再開発進む武蔵小山で放火容疑 地上げ目的か 不動産会社員ら逮捕

長妻昭明 吉村駿
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 東京都品川区の東急武蔵小山駅近くで昨秋に起きた放火事件に関与したとして、警視庁は、不動産会社従業員の内藤寛己容疑者(31)=東京都港区=ら6人を非現住建造物等放火などの疑いで逮捕し20日発表した。6人ともおおむね容疑を認めているという。

 この不動産会社は事件現場一帯で土地の買収に関わっていたといい、警視庁は「地上げ」を進めるために事件を起こしたとみている。警視庁は20日午前、港区にある同社本社に捜査員約10人で家宅捜索に入った。

 捜査1課によると、内藤容疑者は知人の男2人と共謀して2025年10月31日午前5時10分ごろ、60代の男性が住む品川区小山2丁目の住宅の外壁にガソリンをまいて放火した疑いがある。25年11月18日午前1時10分ごろには、別の知人の男3人と共謀し、隣接するアパート内にガソリンをまいて放火し、室内の壁などを焼損させた疑いがある。

 現場は武蔵小山駅から徒歩5分程度の住宅街。逮捕された従業員らが勤める不動産会社は、別の都内の不動産会社からの依頼で付近の地上げに関わっていたとされる。都内の不動産会社は昨秋までに複数の土地を取得したが、放火された住宅が立つ土地を含め、一部所有者との買収交渉が続いていたという。

 都内の不動産会社は取材に、容疑者が勤務する不動産会社とは共同事業を行っており、容疑者側の会社の役割は「不動産の管理と近隣の方の取りまとめ」だったと説明。その上で「どのような手法を用いて取りまとめを行っていたかにつき、当社は知りませんでした」などと文書で回答した。

タワマン建つなど、周辺の地価は急上昇

 容疑者が勤める不動産会社にもホームページなどを通じて取材を依頼したが、回答はなかった。

 近所に住む高齢女性は「昨年冬に連続で火事があり、消防車が何台も来て怖いと思っていた」と振り返る。

 女性によると、数年前からスーツ姿の男性らが周辺の家々を訪れるようになった。不動産会社による土地の取得が進み、引っ越す住民もいたが、住民が残る住宅にはスーツ姿の男性らが訪れていた。放火された住宅は、そのうちの1軒だったという。

 武蔵小山駅周辺では、複数の再開発や再開発計画があり、タワーマンションが建設されるなど地価が急上昇していた。

 警視庁は、逮捕された男らが放火によって、土地売却に前向きではない人に圧力をかけ、買収交渉を有利に進めようとしたとみて捜査する方針だ。

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この記事を書いた人
吉村駿
東京社会部
専門・関心分野
事件・事故、スポーツ、生き物

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