ドラマ時代劇「水戸黄門」の格さん役などを演じた俳優・伊吹吾郎(77)の孫・伊吹遼平(27=三迫)が白星デビューを飾った。同じくデビュー戦だった小林壮太(24=シュウ)と東日本新人王ミドル級4回戦に臨み、2回2分15秒、TKO勝ち。1回から接近戦を仕掛け、強烈な右フックを打ち込むと2回にロープ際に追い込んで連打。レフェリーストップ勝ちで東日本新人王の2回戦進出を決めた。
伊吹は「プロのリングは、ひとことで言えば楽しかった。接近戦は作戦通り。酸欠でスタミナ切れしそうになったので、正直勝てて良かったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。京都・祇園で、はり・きゅう、マッサージ業を展開する「日吉堂」を経営する母貴美さんの父が伊吹五郎となる。母とボクシング好きの祖父が会場で応援。リングサイドで立ち上がった祖父から「遼平、格好いいぞ!」と労われた絶叫も耳に入った。
所属ジムのトレーナー陣に勧められ、リングネームは本名の高野姓ではなく伊吹で登録し、水戸黄門のテーマで入場。勝利後、リングで祖父から譲り受けた印籠を持って写真撮影に応じた。伊吹は「名前先行にならないように。次に印籠を出す時は全日本新人王で優勝した時にします」と一時的に印籠を“封印”する方針を示した。
孫の熱戦を見届けた祖父吾郎は「今まで後楽園ホールにボクシングを見に来ていたが、身内だと違いますね。胃が痛くなるほど緊張しました。練習を信じてやるしかない、焦らずに行くのだと助言しました。よくやったと抱きしめてあげたい」と感激。リングネームや入場曲などが「伊吹カラー」で彩られることにも「17年間、水戸黄門をやってきたし、うれしい。(孫の提案は)全部いいよと言った」と笑顔。全日本新人王を狙う孫の試合を応援し続ける姿勢を示していた。
◆伊吹遼平(いぶき・りょうへい)1995年(平7)10月25日、横浜市生まれ。中学2年からラグビーを始め、ポジションはFW全般、CTBなど。京都成章高ではチームが1、2年で花園出場。20年から三迫ジムでボクシングを開始。家族は両親と弟。身長178センチの右ボクサーファイター。血液型はA。