社会福祉法人の名張育成会(三重県名張市美旗中村)が運営する障害者支援施設で令和5年、転倒した利用者が死亡する事案があり、伊賀市が障害者虐待防止法に基づいて虐待(ネグレクト)と認定していたことが分かった。
同会などによると、事故は同年9月22日に発生。利用者は救急搬送され、同日深夜に死亡した。市は同年12月28日、利用者に適切な支援を行わなかったとしてネグレクトと認定した。
同会は弁護士などの外部委員で構成する委員会を立ち上げ、再発防止に向けた取り組みを実施。市は令和7年4月1日、不適正さの「解消」を認める旨の通知を出したという。
同会は「重要なお知らせ」と題した文書を今月14日付でホームページ上に掲載し、今回の事案を公表した。公表について、同会は「遺族の意向に基づくもの」としている。
同会は「遺族には多大なる心痛をかけたことを心よりおわびする」「転倒事故と逝去の事実に真摯(しんし)に向き合い、再びこのような事故が起きないよう努力を重ねる」などとしている。
一方、利用者が転倒した原因や死亡との関係、ネグレクトの詳細な状況などについて、同会は取材に「ホームページで公表したこと以外は話せない」として明らかにしていない。
障害者虐待への対応を所管する市地域包括支援センターも取材に対してネグレクトと認定したことは認めつつ、詳細については「障害者虐待防止法に基づいて回答を控える」としている。