自民大勝で変わった国会の風景 高揚の新人議員「高市さんのため必死に働く」 懸念は参院

両院議員総会で公約を手に発言する自民党総裁の高市早苗首相=2月18日午後、国会内(春名中撮影)
両院議員総会で公約を手に発言する自民党総裁の高市早苗首相=2月18日午後、国会内(春名中撮影)

衆院選を受けて18日に召集された特別国会は、自民党議員が衆院全体の3分の2を超えて活気づき、少数与党だった選挙前と比べ大きく風景が変わった。数の力を手に入れた高市早苗首相(自民総裁)は、憲法改正など公約に掲げた政策を「必ず実行する」と強調した。ただ、参院の首相指名選挙では過半数に満たずに決選投票にもつれ込んだ。参院が政権の難所となる現実も突きつけられた。

400人規模の両院議員総会

18日、国会召集に合わせて自民が開いた両院議員総会は、66人が当選した新人衆院議員を含む400人規模の議員らであふれかえった。会場はこれまでの国会議事堂内の控室は手狭となり、衆院別館の講堂に移った。

壇上に立った首相はまず「前回の衆院選から約1年4カ月、歯を食いしばって選挙区を歩き続けた皆さま、お帰りなさいませ」と声を張り、今回返り咲いた議員をねぎらった。続いて、衆院選公約のパンフレットを示してこう呼びかけた。

「国民との大切な約束だ。すでに読み込んでいると思うが、改めて暗記するまで読み込んで」

会場は高揚感に包まれた。一昨年の衆院選では苦杯をなめた議員を見つけた同僚議員が、笑顔で肩をたたき「帰ってきましたね」などと声をかける場面があちこちで発生した。新人議員は一人ずつ自己紹介を行い、「多すぎて顔と名前を覚えるのに時間がかかる」(中堅議員)との声も漏れた。

立民「さまざまな意見ある」

首相が総会で「必ず実行する責任がある」と強調したのが、衆院選公約と、自民と日本維新の会の連立合意書の政策だ。中でも「給付付き税額控除」の制度を設計して実行するまでの2年間のつなぎと位置付ける食料品消費税ゼロは、自民内で財源確保などの懸念から慎重論が根強い。

とはいえ、当面の党運営の主導権は「高市首相の是非」を掲げて自民を過去最多議席に導いた首相が握る。大半の新人議員が当選できたのは「(候補者自身の)努力もあるが首相の力によるところが大きい」(斎藤健元経済産業相)。多数の「高市チルドレン」誕生により、首相の党内基盤は強化された。

「高市さんのおかげで当選できたので、高市さんのために必死に働く」。ある新人議員は興奮気味に語った。

ただし、参院では少数与党のままだ。衆院での首相指名選挙では、投票総数464のうち首相が354と圧倒的な票を得たが、参院では246のうち123と過半数に1票届かず、1回の投票で決着しなかった。

参院で野党第一党の立憲民主党の水岡俊一代表はNHK番組で「参院は半数が高市首相を指名しなかった。さまざまな意見があるということを首相にも受け止めていただきたい」と牽制(けんせい)した。(田中一世、奥原慎平)

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