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在日外国人、入居断られるケース続出 国籍で同一視「アンフェアだ」

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浅倉拓也 山中由睦

 外国人への規制強化に向けた議論がすすむが、働き手としての存在感は強まりつつある。だが、日本で暮らす外国人が家探しに苦労するケースが後を絶たない。言葉の壁やマナーの違いなどを理由に、入居を断るオーナーが少なくないためだ。排外主義的な風潮の高まりを心配する声が上がるなか、「共生」に向けた動きも出ている。

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公営団地には外国人住民の割合が高い所も多く、この団地ではゴミ出しのルールがポルトガル語で書かれている=2024年4月7日、愛知県西尾市、浅倉拓也撮影

 中東出身の夫婦は昨年、九州から大阪へ引っ越すため、複数の不動産仲介大手のサイトを何日もかけて検索し、気に入った10件ほどの物件を選んだ。

 休日に新幹線で大阪へ行き、日本人の知人と仲介業者の店舗を訪れた。担当者が家主や取扱業者に次々と電話する。「外国人」と伝えた瞬間、断られているのが分かった。

 「時間をかけて慎重に選んだ物件がすべて断られ、見ることさえできなかった」。「外国人可」の数件から、広さなどを考え、騒音が気になる部屋を契約するしかなかった。

 「過去に外国人とトラブルがあったのかもしれない。でも、外国人をすべて同一視するのはアンフェアだ」と話す。

 外国人従業員が多くいる企業も住居問題を抱える。

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大晃産業の外国人従業員。会社近くのアパートで暮らす=2025年9月26日午後2時56分、広島県尾道市向島町、山中由睦撮影

「外国人はダメ」の一点張り

 広島県尾道市の船舶関連会社「大晃産業」は従業員約70人のうち3分の1が技能実習などの外国人だ。同社の丸吉里奈さん(31)は人員増に向けて1年前からアパートを探しているが、確保できていない。

 昨年、手頃な物件を見つけ、仲介業者に問い合わせたが、入居者が外国人だと知ると態度を硬化させた。

 「家賃は会社が払う」「入居…

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この記事を書いた人
浅倉拓也
大阪社会部
専門・関心分野
移民、難民、外国人労働者
山中由睦
広島総局|政治、経済
専門・関心分野
地方政治、地域医療
  • commentatorHeader
    鈴木江理子
    (国士舘大学教授=移民政策)
    2026年2月19日11時0分 投稿
    【視点】

    「住まい」は生きるための基本である。  金光敏さんが指摘されている通り、残念ながら、外国人に対する入居差別は旧植民地出身者の時代からずっとあった。2016年に実施された法務省の委託調査においても、39.3%が過去5年間に、外国人であることを

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    岩本菜々
    (NPO法人POSSE代表理事)
    2026年2月19日22時4分 投稿
    【視点】

     「住居差別」は、外国人だけの問題ではありません。高齢者、低所得者、精神障害者など、家主が少しでも「リスク」とみなす場合、物件を見つけるのは難しくなります。  私自身、以前友人とルームシェアをした際、物件探しに非常に苦労しました。不動産会社

    …続きを読む

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