国内のテレビ市場ですでに5割超を占める「中国系」企業のシェアがさらに高まることになった。ソニーグループがテレビ事業を切り離し、中国・TCL主導の合弁会社に移管することで中国系のシェアが6割に達し、日本の電機大手で自社生産を続けるのはパナソニックホールディングス(HD)のみとなる。1980年代~90年代にかけて「ブラウン管テレビ」などで世界を席巻した電機大手各社は事業モデルの転換を急いでいる。
首位は中国ハイセンス子会社
「両社の強みを結集することで、事業の競争力を強化し、持続的な成長を目指す」。5日のオンライン記者会見で、ソニーグループの陶琳(タオ・リン)最高財務責任者(CFO)はテレビ事業切り離しの狙いをこう説明した。
ただ、合弁会社の出資比率はTCL側が51%でソニー側は49%。液晶テレビの「ブラビア」やソニーのブランドは残るが、TCLがテレビ事業を主導する形となる。ソニーにとって、単独でのテレビ事業存続の展望が描けない中、TCLとの協業で生き残りを図った側面が大きい。
調査会社のBCN総研のデータによると、2016年に国内シェアで3位の15・3%を占めていたソニーだが、25年は8・4%で5位に後退。25年の国内シェア首位の「TVS REGZA(レグザ)」は18年に東芝からテレビ事業を買い取った中国家電大手の海信集団(ハイセンス)グループが95%出資する子会社だ。ハイセンス自体も国内シェア16・6%で3位につける。TCLは10・2%で4位だ。