「自分を動かす原動力」を発見した継続コーチング 適性を活かす組織へ変化させ、自分も周囲もハイパフォーマーへ【根本コーチ×休場さん】 ZaPASS MAGAZINE|活用事例・コラム |ZaPASS JAPAN 株式会社 読み込まれました

2023/9/1

#個人での活用事例

「自分を動かす原動力」を発見した継続コーチング 適性を活かす組織へ変化させ、自分も周囲もハイパフォーマーへ【根本コーチ×休場さん】

2021年の12月から約1年7ヶ月、月1回のコーチングセッションを継続している、株式会社 若戸物産 代表取締役の休場(きゅうば)政博さんと根本 ディーコン 雅子コーチ

本記事は、これまでのセッションの様子を振り返り、記事化したものです。長期間にわたるコーチングだからこそ得られるものをご紹介します。

本文中ではコーチがクライアントの情報を開示していることがありますが、守秘義務契約の前提の上、この取材に限ってクライアントから情報を開示、公開許可がでているもののみ、記事にしています。

本記事は根本さんがコーチとして聞き手となり、休場さんにお話を聴く形で進行します。

コーチングで適性を自覚。ハイパフォーマンスと充足感が得られた 

根本さん ――今日は振り返りセッションです。コーチングを始められて約2年ぐらい、19ヶ月になりますね。

早いですね。1年ぐらいのイメージでした。2年も経つんですね。色々変わりましたね。

根本さん ――どんなお仕事をなさっているのか、ご紹介いただけますか?

主に2つの事業をしています。メインは家具の販売です。2014年から不動産会社やハウスメーカー向けに、家具をコーディネートをして販売するBtoB事業をしています。

家具の販売事業は、2011年から個人事業としてネット通販を中心に営んでいました。2020年あたりからコーディネートの事業を始めて、人を増やし、私を含めて6人で仕事をしています。

2つ目の事業は、インドに日本の中古機械や文房具を輸出するビジネスです。インドの事業は、ご縁があって始めました。

根本さん ――コーチングを受けようと思ったきっかけは、どんなことでしたか?

コーチングを受け始めた当初、「パフォーマンスを高めたい」「効率的に仕事をこなせるようにしたい」と思っていました。ところが、実際に受けてみたら、「そういう話ではないんだな」とわかって。

振り返ってみると、適性を自覚するプロセスが多かったと感じています。それによって、ハイパフォーマンスを発揮でき、充足感が高い仕事ができるとわかりました。

才能を活かし合う組織へ。売上向上が会社の目的ではない

根本さん ――ご自身の適性を自覚すると、パフォーマンスが上がり、仕事への充足感も高くなったんですね。どんな変化からそう思われたんですか?

2つのフェーズによって、よい結果がうまれたと思っています。

フェーズ1では、コーチングを受けて、 自分の適性を自覚するプロセスがあったと思います。最初は「自分で自分のこともわかっていなかったんだな」と思いましたね。そのとき、「人には得意・不得意や適性がある」と改めて認識したんです。

フェーズ2では、他の人も私と同じように人間なので、その人独自の適性があるはずだと思ったんです。周囲の人も「才能を生かせる仕事の仕方をしたらいいんじゃないか?」と思いました。

根本さん ――コーチングを続けていくうちに、人を採用する基準もはっきりしましたよね?

コーチングを受けることで、人のことを考えることが多くなりましたね。また、人を見るときの観点が変わっていきました。

以前は、真面目に仕事をしてくれるかを見ていました。私から基本的な作業内容を伝えて、「作業を普通にこなしてくれたら大丈夫です」と伝えていたんですよね。タスクを処理してもらう感覚だったんですよ。

現在は、一人ひとりの適性を見るように変わっていきました。

根本さん ――お一人ひとりの適性をみるようになって、どんなことが変化しましたか?

会社の目的について考えるようになりました。仕事をタスクで見ていたときは、会社の目的は「売上」「利益」などの数字を達成するかどうかだったんですよね。数字を達成するために、分業して仕事をする感覚だったんです。

今思えば、あまり深く考えていなかったですね。その頃は、家具の卸売り、通信販売がメインだったので、お客さまから注文されたものを売っているだけでした。私も含めて、給料をもらうために、家具を売る感覚だったんじゃないかと思います。
無意識だとは思いますが、「社会の常識」をそのまま真に受けて仕事をしている感覚でした。

根本さん ――生活のために仕事をする。そんな意識だったんですね。

そうです。ところが、人の適性を見るようになってからは、人は自分が得意なことで成果を出したいと思っている。本能のように、得意なことを活かして、社会に対して何らかのよい影響、成果物を作っていきたいと思っている、と考えるようになりました。

結果、適性を活かしあう場を組織化すると、会社という構造になり、利益も生まれると思ったんですね。そこで、会社の目的について考えるようになりました。

根本さん ――組織はどんな感じになってきたんでしょう?

スタッフにとって、当社で働く意味が「自分のしたいことをするための場」に変わったことです。極力、スタッフがしたくない仕事は、しなくていいようにしているんです。

純粋に、適性があることのみに集中してほしいと思っています。結果、働いてる人たちは自分がしたいことができる状況にはなっているんじゃないかなと。

適性を意識していなかったときは、「もっと早い納期で、もっと効率的に、もっと低コストで」といった経営的な視点が入ってることが多かったと思うんですよ。

経営的な視点を入れると、働く人にとっては害になるなと思ったので、才能を活かす在り方に変えていきました。

現在、会社の目的は「才能を生かせるシステムを作っていくこと」だと考えています。

根本さん ――大きな変化じゃないですか!ほとんどの経営者が利益や売上を伸ばすことを考えますよね。人間は、社会のなかで「これが経営者として、正しい 、すべきこと」という価値観を無意識に受け取っています。それは「アンコンシャスバイアス」とも言えますね。

コーチングでアンコンシャスバイアスを外す

根本さん ――休場さんのお話だと、アンコンシャスバイアスを外せたのがコーチングだったのでしょうか?

そうだと思います。アンコンシャスバイアスを外して、「元々何がしたかったのかを発見する作業だった」と思います。

根本さん ――素晴らしいフレーズですね。アンコンシャスバイアスですから、無意識に持ってしまっているバイアスに気づく機会もなかったのかもしれませんね。そして、バイアスを外すチャンスがなかったというご認識ですか?それとも、バイアスと向き合っていたけれども、外すのが難しかったのでしょうか?

アンコンシャスバイアスの影響を非常に強く受けていたと思うんです。でも、振り返ってみたら、コーチングを受ける前から、自分がしたいようにしていましたね。
たとえば、起業するとき、利益だけを追求したいなら、金融や不動産など、もっと効率的に稼げる産業に決めていたと思うんです。

でも、実際はそうしなかった。インドへ行ったりしていたんです。アンコンシャスバイアスの影響を非常に強く受けながらも、本質的には自分の好きなことだけをやってきた気がします。

本来持っている適性は、そのくらい力強いのでしょう。「自分自身をこのようにしよう」と考え、自分を動機づけて突き動かす力がアンコンシャスバイアスを大きく上回っていたんじゃないかと思います。

根本さん ――コーチングを受けることによって、休場さんが本来持っている適性を発見する作業がより深まった感じなのかな。

そうですね。コーチングを受ける前は、自覚なく適性を発見していた感じなんです。メインはアンコンシャスバイアスの影響を強く受けてますから、思考回路はアンコンシャスバイアスで作られてると思うんですけど。

動機づけの部分は、「無意識の自分がこういうふうにしたい」と思っていた部分に動かされていたんだと思うんですよね。コーチングを受けると、無意識にある「自分を動かす原動力は何なのか」について、観察をしていくことになったんです。自覚した上でやれるようになりました。

根本さん ――休場さんにとって、観察のプロセスはどうでした?

発見に近かったと思いますね。自分が行なっている事業が「なぜ重要なのか」を何回か書くワークがありましたよね。「なぜ、重要なのか、なぜこの行動してるのか」という問いを5段階くらい深堀りして、何が根底にあるのかを突き止める。あのワークは、客観的に観察することに近い作業だった気がしています。

根本さん ――客観的観察から、ご自身の適性や原動力についての発見が繰り返されてきた。そして、会社を人間の才能を活かす場として認識された。

結果的に、会社はどういう状態になりました?

お客さんの評判は非常にいいですね。一回納品したら、ほぼリピートしてくれます。リピートの要因としては、値段もあるとは思いますが、デザインに価値を感じてもらえることが多くなっていて。営業はほとんどしていないのに、紹介でお客さまから注文をいただいています。

狙い通りになってきているんじゃないかな。コーディネート事業で働くスタッフは、知り合いの紹介で美大を卒業している方を中心に採用しています。

みなさん、基本的にデザインがしたくて、当社で働いています。デザインの仕事だけをする環境を作っています。お客さまの要望と提供したいデザインがマッチしている状況が作れているんです。

根本さん ――評判も良くて、リピートもしてもらえる。営業はやらなくてもお客さまがきてくださる。売上はどんな感じになっていますか?

2倍ぐらいになっているんじゃないかな。税理士、銀行の担当者の方からも「この業績は、なかなかいいですね」と言ってもらえています。

根本さん ――「会社の目的は利益じゃない」と気づいた瞬間に、利益が2倍になっているってすごいですね。

「なぜ、お客さまが買ってくださるのか」と考えてみたことがあります。当社のために買ってくださるわけではない。とてもシンプルなことですが、「このデザインの家具が欲しい」と思ったから買ってくれたんだ、という結論に辿り着きました。私たちの会社の利益のために買ってくださるわけではないんですよね。

人の才能を生かした結果、それが社会にとって価値として認められる。価値を数字として表現すると、利益になっているという構造だと思います。

コーチング+瞑想 「自分を動かす原動力」を観察によって発見していく

根本さん ――インドの事業はどうですか?

インドはですね、もうめちゃくちゃです(笑)。インドで文房具を売り始めて3ヶ月ぐらいなんですけど、その間に銀行口座を2回凍結されて、アマゾンの口座も1回止められました。なかなかのカオス⋯⋯。非常に難易度の高いビジネスですね(笑)。

根本さん ――なぜインドのビジネスを継続したいのでしょう?

これはお金じゃないんです。「おもしろさ」ですね。おもしろい以外には説明がつかないことやってますね。

根本さん ――どんなところが「おもしろさ」なんでしょう?

いろいろな問題が起きて、その場で解決していくのがおもしろいですね。私は『ミッションインポッシブル』という映画が好きなんです。国際的な舞台で問題が起きて、その場で解決していく、あのシリーズです。それに近い感覚です。利益が目的なら絶対やめていますね。

根本さん ――どちらの事業も、ポイントは好奇心なんですね。才能を活かす場として会社を提供していたり、問題解決が動機づけになっていたり。そこがつながって見えてきたことで、利益が2倍になった。

運も相当あったと思いますね。「商売は運」だと思っています。結構、運も味方してくれたんじゃないでしょうか。

根本さん ――休場さんが運を引き寄せた1つに瞑想がありますよね。セッションを開始したころ、インドでされていた瞑想を再開したら?とおすすめしました。瞑想でも、ご自身の在り方に違いを作って、セッションを通してご自分を観察する。形而上学的と形而科学的の両面から在り方をシフトしていった。その結果、運も味方になったかもしれないですね。

朝と夕方30分ずつ瞑想をしていますね。よく考えると、せっせとやってますね。

瞑想しなかった状態はアンコンシャスバイアスに支配されている状態だと思うんですよ。社会のルールに支配されて、思考も会話も社会に敷かれたレール通りに走ってる状態ですね。

瞑想によって、透明になれる気がします。「呼吸をしてるだけ、心臓が動いてるだけ」なのを改めて確認していくと、アンコンシャスバイアスがない状態を作れる。

そうすると、「アンコンシャスバイアスに洗脳されてる自分」を自覚できるんです。そこから、「そもそもの自分とは何なのか」を、瞑想を通じて確認していくのではないでしょうか。

究極のところは、コーチングと通じる部分があるんじゃないかと思います。コーチングでも、「自分を動かす原動力は何なのか」を観察によって発見していく作業をしていますよね。

根本さん ――瞑想とコーチングに同時に取り組んだことが「運を味方につけた」ところに繋がるのかな、と感じました。

なるほど⋯⋯。井上雄彦さんの『バカボンド』というマンガで「運命は完全に決まっている」というセリフがあって。確かにそうだと感じています。

たとえば、川の流れも重力などの要素で変化しますが、水一滴には意思はないですよね?社会も川に似ていて、予め運命が決まっているのではないかと。

「なぜ、その人はそれをしたいのか」「なぜ、そういう才能を与えられているか」は、合理的に説明できないことなので、その人自身もわからなかったりしますよね。

一番ディープな部分は、人間個人が作ってるものじゃないと思います。瞑想すると、「得意なこと、やりたいこと」を掴める感覚が得られている気がします。そうすると、流れにも乗れるので、運も味方してくれるのかもしれません。

根本さん ――それがまさにフロー状態ですね。フロー状態は、パフォーマンスが一番いい。もがいたりしなくていいですから。

そうですね。それは自然の流れですからね。

根本さん ――フロー状態は、コーチングセッションを通じて近づいたのでしょうか?何か影響があったと思われますか?

それは「重要であると認識できた」までなんです。コーチングセッションでは「川の流れのなかにある、水一滴としての自分」という解脱感はないですね。そこに達するまでの悟りには届かないです。お坊さんみたいに修行していけば、どんどんその領域に近づくとは思いますね。少しずつ近づいていて、その方向性に向かっている感覚はあります。

ただ、自分がこうしたいって思ったところにアンコンシャスバイアスの影響を受けてる可能性があります。そうすると、水の流れが滞るので、アンコンシャスバイアスの領域を少しずつ減らしていき、極力純粋な形にしたいと思っています。

自然の力に従う。社会を理解し、よい影響をつくっていきたい

根本さん ――5年後は、どうなっていたいですか?

5年後のことは、深く考えたことはないですね。まず、「生きていたらいい」とは思います。生きてこの社会をより一層理解する活動をしたいです。

根本さん ――社会を理解してどうしたいんでしょう?

社会を理解して「何かを作りたい」という思いはあります。

人間には才能があり、自分の才能を使って成果物を作りたいと思っています。そして、才能を活かせる環境があれば、成果物を作れます。その成果物を需要がある場に投入すると、お客さまに買っていただけます。そうすると、利益が発生します。こういうシステムだと思うんです。

家具の仕事においては、お客さまも働いてる人もプラスになる。良い影響しか生まないと思います。よい影響だけを作れる自然は偉大ですね。

根本さん ーー良い影響ばかりなんて、すごいじゃないですか。これからも、良い影響の場を創られるのでしょうね!

そうですね。自然の流れに従い、良い影響を作っていくんだなと思います。人間が作ると、片方を良くすると片方悪くなる、つまりゼロサムなんです。自然が作ると、自然と一体化するので、両方良くなるんです。

根本さん ――コーチングセッションがなかったら、どんな人生になっていると思いますか?

ストレスが多かったと思います。頭に描いた現象を社会に反映して、思い通りにしたい。そのためにはどうしたらいいんだろう。そんな風に考えてばかりいたのではないでしょうか。

一方、現実は思った通りにいかない⋯⋯。「思った通りにしたい」と思った時点で、ストレスの原因を自分で作っているんだと思いますね。

コーチングによって自分の原点を見つめ、無理なく進めるようになるので、ストレスを減らす構造にシフトできると思います。

根本さん ――「思い通りにしたい」気持ちが変わっていき、つまり手放したら、ストレスが減っていった、という感じでしょうか?

「思い通りになること=生きてること」ではないんです。コーチングや瞑想をすると、生きる目的が変わってきます。自分の思い通りにするために努力する構造ではなくなってきますね。

根本さん ――おめでとうございます。素晴らしい成果ですね。これからが楽しみですね。

継続的にコーチングセッションを受けて、よりスムーズな感じになりたいです。

根本さん ――これからも応援させていただきますね。

[文]平谷愛 [編集]栗林杏子

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