成し遂げたいことが一杯あるから首相になった。でも力が不足だ。だったら選挙をして勝って自分に力をつけるのみ。
高市早苗総理が脚本を書き演出し、監督して主演したドラマは筋が一直線で、場面展開が急だった。
おまけに主演女優は業界人にネーチャン扱いされるのを嫌って一人勉強を重ねては、いつか弾(はじ)けてやると誓い続けたそんな新星だ。
筋書きはといえば、難所と難局を見る者をはらはらさせつつ乗り越えてはその都度勇者の剣をゲットし、自分で自分を一挙大きくするロールプレイングゲームさながらの成長譚(たん)だった。
選挙ってこんなに面白いのと思った人が、きっと初めて票を入れた。
それが、日本政治史に燦然(さんぜん)残る勝利を高市総理にもたらした。
ほぼ確立したといってよい高市早苗像とは、ひとの取らないリスクを取る人、リスクテークを恐れずむしろ面白がる人、つまりは賭場を凍り付かせるくらいの勝負師だというものだ。