警備員が成年後見利用で失職、欠格条項は「違憲」 最高裁大法廷

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米田優人 西田有里 森下裕介
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 判断能力に不安がある人の財産管理を支える「成年後見制度」を利用する人は、警備業の仕事に就けない。こう定めていた警備業法の「欠格条項」は憲法違反かが争われた訴訟で、最高裁大法廷(裁判長=今崎幸彦長官)は18日の判決で、「違憲」とする初判断を示した。

 最高裁が法令を違憲と判断したのは、戦後14件目。一方、地裁と高裁が認めていた国の賠償責任は否定した。裁判官15人のうち5人は「国に賠償を命じるべきだ」とする反対意見をつけた。

 原告の男性は岐阜県在住で、軽度の知的障害がある。2014年から警備会社で交通誘導の仕事をしていたが、17年に成年後見制度の「保佐人」をつけた後、欠格条項によって退職を強いられた。

 男性は18年、「国会が憲法違反の法律を放置していた」と主張し、国に賠償を求めて提訴した。欠格条項は警備業法のほか国家公務員法など約180の法律にあったが、19年の改正でまとめて削除された。

 大法廷はまず、障害者権利条約の批准(14年)や障害者差別解消法の施行(16年)などで国民の意識が変化し、「障害を理由とする差別が禁止されるべきだとの考え方が確立した」と指摘。男性が退職した17年3月時点で、保佐人をつけた人が一律に警備業から排除される不利益は「看過しがたいものとなっていた」と述べた。

 そのうえで、欠格条項は「職業選択の自由」を定める憲法22条や、「法の下の平等」を保障する14条に反していたと判断した。

 一方で、男性の退職までに、欠格条項の違憲性をめぐる学説の発表はほとんどなかったと指摘。多くの法律にあった欠格条項の見直しには時間がかかるため、国会が長期間にわたり法改正などを怠ったとはいえないとして、国の賠償責任を否定した。

 この訴訟では、一審・岐阜地裁が欠格条項を違憲と判断し、国に10万円の賠償を命じた。二審・名古屋高裁も同様に違憲とし、賠償額を50万円に増額した。国が高裁判決を不服として、最高裁に上告していた。

 警備業法を所管する警察庁は「判決を厳粛に受け止めたい」とコメントした。

賠償請求は認めず、弁護団は批判も

 最高裁の違憲判断に対し、原…

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この記事を書いた人
米田優人
東京社会部|最高裁
専門・関心分野
司法、刑事政策、消費者問題
森下裕介
東京社会部|裁判担当
専門・関心分野
司法、刑事政策、人権

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