浜松市が人的・経済的な交流に関して覚書を締結しているインド工科大ハイデラバード校(IITH)の学生7人が、同市中央区和地山3のスタートアップ(新興企業)「アルフレッド」で働くことになった。昨年11月に市がIITHで開いたマッチングイベントを通じての採用内定第1号。7人は17日、市役所で中野祐介市長に「ものづくりと技術力で世界的に知られる浜松に来られたことを光栄に思う」と喜びを伝えた。 (稲垣時太郎)
IITHはインド最高峰の理工系大学で、人工知能(AI)の分野で優れた研究実績がある。中野市長が2024年12月にインドを訪問した際に覚書を締結した。マッチングイベントには、アスベスト(石綿)分析などで事業展開するアルフレッドのほか、スズキや浜松ホトニクスなど地元の8社と静岡大が参加した。
アルフレッドの三井伸悟社長(45)によると、当初は2人を採用する予定だったが、入社希望者が300人以上に上り、最終的に7人に採用内定を伝えた。内訳は、顕微鏡で見た建築建材の画像をAIで解析する技術者4人と、アスベスト分析の技術者3人。
同社は従業員約70人で、ミャンマーやインドネシア、モンゴルなどの外国人が3分の1ほどを占める。福岡市や大阪市などに営業所やラボがあり、3月にはインドのデリーに駐在所をオープンする。
IITHの7人は6月に入社予定。将来的にはインドに帰ってリーダー的な役割を担えるよう、同社でキャリアを積んでいく。三井社長は「インドにはアスベストを使った建物が多い。問題意識を持った若者たちが集まった」と話す。
研修で約1週間、浜松に滞在しており、その日程の中で市役所を訪れた。代表してシッダールト・シンさんが「浜松は産業と地域社会が連携しながら発展していて、若いエンジニアにとって刺激的な環境。ここで経験を積めることをありがたく思う」と述べた。
中野市長は「浜松は『やらまいか精神』で知られ、常に新しい視点を受け入れ、発展してきた。皆さんにとって第二の故郷となるよう祈っています」と歓迎した。