PISAでは男女差なし。それでも日本で女性研究者が増えない理由
① 現状整理(データから見える事実)
1. 能力差はほぼ存在しない
PISA2022の数学スコアでは
日本:男子540点/女子532点
差は統計的に見ても小さく、「女子が数学が苦手」という根拠はない韓国・ドイツ・フランス・米国も同様で、男女差は各国共通で僅少
👉 入口(学力)では男女差はほぼ解消されている
2. にもかかわらず、分野選択で極端な分離が起きる
女性比率が極端に低い分野
機械工学:7%
電気・通信工学:11%
原子力工学:12%
物理学:14%
女性比率が高い分野
看護学:91%
獣医学・畜産学:65%
薬学:63%
👉 理系の中で「男女分離」が強烈に起きている
👉 これは能力では説明できず、「制度・文化・期待」の問題
まぁしかし工学部で女子が少ないというのは諸外国でも同じようだ
3. 日本は研究者段階でさらに女性が減る
学部 → 修士 → 博士 → ポストドク → 教員
この全段階で女性割合が低下 経時的には上がってきている
特に
博士課程進学
任期付きポストの連続
教授昇進
で女性比率が急落
② 日本特有の構造的課題
課題①「人生イベント不安」が過剰に個人に押し付けられている
出産・育児・介護を
👉 「個人(特に女性)が自己責任で調整する前提」博士課程〜若手研究者期が
出産適齢期と完全に重なる
しかも収入・雇用が不安定
👉 合理的に考えれば「研究職は避ける」のが正解になる
課題② 無意識のバイアスが進路を歪める
教師・親・社会からのメッセージ:
「女の子は安定した仕事を」
「工学・物理は向いてないかも」
本人の自己評価も下がる
(数学不安・理系自己効力感の男女差)
👉 「選ばなかった」のではなく
👉 「選べないように誘導されている」
課題③ 研究者の働き方が「昭和モデル」のまま
大学教授=
長時間労働
夜・週末の会合
海外出張前提
ケア責任を持たない前提の設計
テニュア獲得までのサバイバル型競争
👉 男性にとっても持続不可能
👉 女性はさらに排除されやすい
➡子供を持たない人が上に行く構造=子供を持ちたい人が離れていく
課題④ 日本は「数を増やす政策」に偏りすぎ
女性枠、女性限定公募
数値目標(KPI)だけ設定
しかし、
組織文化
労働時間
評価基準
はほぼ変わらない
👉 「女性を入れても、辞めていく」構造
③ 日本が本当にすべきこと(本丸)
① 博士課程・若手研究者を「生活可能な職」にする
博士課程=学生扱いをやめる
最低限:
年収300〜400万円水準
社会保険完備
育休・産休の制度保障
👉 これは女性支援ではなく、研究基盤政策
② 研究者評価を「時間」から「成果」へ
長時間労働前提を廃止
評価指標を
論文数の単純合計
出張・会合参加回数
から脱却
👉 短時間でも成果が出る人が評価される制度へ(しかし現実どうしたら?)
③ 進路選択前(中高)への介入が最重要
大学以降では遅い
必要なのは:
女性理工系ロールモデルの可視化
教員向けバイアス研修
数学・理科に対する「できる感覚」の育成
👉 「研究者は特別な人」という神話を壊す
④ 女性研究者政策を「福祉」から「国家戦略」へ
少子高齢化で人材母数が減る日本にとって
女性研究者を失う=国家的損失
特に
工学
AI
エネルギー
医学・公衆衛生
では致命的
👉 男女平等ではなく
👉 人材確保と国力の問題
④ 一言でまとめると
能力の問題ではない
努力不足でもない
「合理的に選ぶと女性が研究職を避ける設計」になっている
つまり日本がすべきことは:
「女性を変える」ことではなく「研究という仕事の設計」を変えること
ではないですかね。
現状は女性も男性も不幸な構造ではないでしょうか。
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