「化石のような抵抗勢力と闘うサナを応援しよう」
今回の選挙戦でも、高市氏のスキャンダルなどを攻撃するとそれが逆に推し活を刺激し、「サナがいじめられている。もっと応援しなくちゃ!」という支持層の反発を生んで高市旋風をさらに大きくしていった。
その教訓を生かすとすれば、例えば、憲法改正を強引に進めることなどは、マーケットにも影響を与えずにできる。憲法9条に自衛隊を明記することなどは非常にわかりやすい。どのように書くのか具体的な条文案を提示する前に、自衛隊を9条に書く条文案について27年中に成案を得るという抽象的な提案を衆議院の憲法審査会で行うことなどが考えられる。
これに対して、ほんの少しでも中道が抵抗する姿勢を示せば、それをことさら大きく取り上げ、「今現に存在する自衛隊について憲法に書くことすら拒否する化石のような抵抗勢力と闘うサナを応援しよう」というキャンペーンを展開し、再び支持率を上げる。その勢いで総裁選に臨むという段取りだ。
26年中は、スパイ防止法制定や国家情報局創設などの法案が中道との対立軸になり、これらでも、わざと強硬な案を出して、中道がどうしても反対せざるを得ない状況を作ることが有効だろう。
年内に予定される安全保障3文書の改定でも、防衛費のGDP比3.5%への増額、武器輸出の限定5類型の廃止など対立を演出する項目にはこと欠かない。野党と熟議を尽くして対立を収めるよりも、対立を煽って推し活旋風を吹き荒らすことで野党の反対を封じ込めるとともに、自らの支持率を上げて総裁選への追い風とするのだ。その結果、国民の間にも対立と分断が生じる。
今の衆議院の勢力図は、高市首相が自ら衆議院を解散しない限り4年後まで続く。内閣不信任案も単独で出せる政党さえない。対立がいくら激化しても何の心配もない。このように考えると、高市首相の行く手を阻むものはなさそうだ。
では、よく囁かれる、消費税減税などの財政悪化要因を警戒して市場が反乱を起こすという心配はどうか。その話は、またの機会に詳しく書くつもりだが、結論だけ言えば、高市首相は、市場の反応を見ながら、慎重にことを進めるため、市場の反乱に遭う可能性は低いと見ている。消費税の減税をやる場合でも2年間限定なら、財源捻出は可能だ。それでも市場がそれを許さなければ、諦めれば良い。
















