安倍政権時代の「悪習」
また、テレビ局も、実は2028年に放送免許の更新(再免許)という大イベントを控えている。まだ先だと思うかもしれないが、実は、この手続きは膨大な作業を要することで知られる。直前に準備しても間に合わないので、もうすでに総務省と放送局の間では事前のやりとりが始まりつつある。
テレビ局にとっては、総務相時代に個別番組でも「公正中立な報道をしなかったら電波を止めるぞ」という趣旨の脅し発言をしたことで知られる高市首相が登場したことは、ほとんど天災級の大事件だ。高市政権を鋭く攻撃するような報道をするテレビ局がないように感じている人も多いだろうが、その裏にはこうした背景もある。つまり、マスコミも高市政権の暴走を止めることはできないということだ。
警察や検察はどうかと考える人もいるだろうが、安倍晋三元首相が、「李下に冠を正さず」という倫理観とは真逆の「捕まらなければ良い」「証拠が見つからなければ何をしても良い」「見つかっても起訴させなければ良い」という独裁者のルールで「モリ・カケ・サクラ」事件を乗り切ったことは記憶に新しい。
高市首相が総務相時代に、自民党による総務省やテレビ局への圧力行動に高市氏が関わっていたことを示す文書が出てきた時、これを捏造と断定し、そうでなかったら職を辞すると述べたのにもかかわらず、後に総務省が公式にその文書の存在を認めた後も、ぐだぐだと言い訳をして一切責任を取らなかった行動は、高市氏が安倍氏と同じ倫理観を持つ政治家だということを示した。
さらには、最近の政治資金疑惑や旧統一教会問題への対応でも、その追及を逃れるためにNHKの党首討論を欠席したと言われる行動を見れば、高市首相には、安倍氏以上に倫理観が欠如しているという疑いさえある。安倍氏を師と仰ぐ高市首相が、警察や検察を抑え込むのは当たり前だと見たほうが良いだろう。
最後の砦である裁判所はどうか。これも、これまでの高度に政治的な問題については判断しないという最高裁の姿勢は、高市政権の間はさらに拡大する可能性が高く、高市首相の暴走を止める役割は期待し難いと見る人が大半であろう。
つまり、高市首相を止める役割を国内の制度やマスコミに期待することはできないということだ。
















