証券口座乗っ取り認める、株価つり上げるため大量注文に利用…中国籍の会社経営の男
インターネット上で証券口座が乗っ取られて不正に株式が売買された事件で、不正アクセス禁止法違反と金融商品取引法違反(相場操縦)に問われた貴金属輸出入会社「L&H」(川崎市)代表で中国籍の男の被告(38)の初公判が17日午前、東京地裁(島戸純裁判長)で始まった。 【イメージ図】事件の構図
被告は罪状認否で「間違いありません」と述べ、金商法違反に問われた法人としてのL&H社も起訴事実を認めた。
起訴状によると、被告は昨年3月、仲間と共謀し、入手した他人のIDとパスワードを使い、証券会社に開設された10口座に不正アクセスして乗っ取ったとされる。その上で、東証スタンダード上場の人材開発会社の株価を不正につり上げるため、乗っ取った10口座やL&H社の口座で、大量に売買の注文を出すなどし、株価を84円から110円まで上昇させ、計72万2900株を売り抜けたとされる。
検察側は冒頭陳述で、被告は仲間から不正アクセスによる株価のつり上げを持ちかけられ、指示を受けて株式の売買を続けていたと主張。被告らが一連の取引で約850万円の利益を得ていたとも述べた。
金融庁によると、証券口座の乗っ取りによる不正取引は昨年1年間で9824件、売買額は約7400億円に上り、大半は被害が急増した昨年4、5月に集中していた。ただ不正取引は最近も続いており、今年1月も100件以上あった。