ボルネオ島 昆虫採集紀行③ 🇲🇾
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2025/5/2
3日目
さて、一人旅も3日目を迎えました…
昨日はバルコニーのHIDを消さずに夜通し寝てたので、昼前に起床するもまだ点灯していました。
一応付近を確認します。
流石に早朝ならまだしも、追加個体は皆無、蛾がちらほら落ちていたのみでしたね。
それにしても昨晩の蛾の種類は豊富でしたね。
ボルネオは蛾屋にとっては最高の島だろうと思いつつ、蛾は苦手なため片付けます。
蛾を適度に掃除して迎えるモーニング。
昨日果物屋で買ったマンゴー。
甘すぎて泣ける。
やはり現地で食べる本場のマンゴーは格が違う…
複数個買っておくべきだったと悔やみます。
マンゴーは種までしゃぶりつくし、持参のサプリメントをキメこみジャングルへ向かいます。
と、その前に吹上の植栽に突っ込んできたブンブンを発見。
小さくてかわいいトゲアシハナムグリの♂
車で移動中、謎に米を食べたくなったので腹ごしらえ。メニュー表にriceと書いてあったものの中から適当に選びました。
ミロ(ココア)はマストで付ける派。
これで400円しないくらい。とても安い。
さて、適度に移動し密林へ。
今回樹液にいるカブクワを探したい気持ちもあったので木々を舐めまわすように見ていきます。
今遠征で唯一、モーレンカンプオオのものと思われる樹液痕を見つけました。
縦上に連続して削られていたので、自力で樹液を出すような虫はカブトしかいないっしょという謎理論です。
ただ、実際にいた訳では無いので真相は謎ですが…
一応削れば樹液が出なくもなさそうな木ではありました。
密林内では適当に散策し、2令の謎マルバネの幼虫をゲット。どうせ普通種のゾンメル等でしょう…
しかし、集団で潜む訳でもなく、出てきたのは2〜3匹。バラバラ林床産みの♀個体に産み落とされたのか。
また、さらに進むと怪しげな発酵臭のする木を発見。よく見ると所々に穴が空いており、足元には大きめの洞もあります。
ネブトか何かは確実にいるだろうと、洞の中を照らす。
お、いた。
早速、落ちていた枝で洞を壊さないようにガチャガチャやっていると…
「ポロッ」と♀着地
ハンステインヒラタクワガタの♀でした。
続いて♂も引っ張り出そうとしましたが、洞奥で固まってなかなか出てこないため、他の穴にいた個体へシフト。
洞が小さく5分くらい格闘後の末…
残るは洞の主…
こいつを抜き取るまで15分くらいみっちり格闘していました。ボディや符節に傷をつけたくなかったので慎重に誘導させました。
格闘中は一生取れない気がしますが、いざポロッと洞から出てくるのは一瞬。
自分でも驚きますが、目の前には大きいサイズのハンステインヒラタの♂。
よし、洞の主討ち取ったり。
なんやかんや根元の洞からも長歯の♂が隠れてたり、様々な洞から♂や♀が出てきました。
結果、1本の木からとれたハンステインは♂×5 ♀×3と大満足でした。
最大♂が62mm up/最小♂が約20.5mm。
最小♂はギリ野外のミニギネスには届きませんでしたが、極小にも程がある。
62mmの個体と比べても雲泥の差でした。
ここら辺で周辺はスコールと酷い濃霧に包まれ、密林内も見通しが悪くなってきました。
気にせず”ガンガン行こうぜ”状態で藪漕ぎ。
途中トゲのある植物が右耳に突き刺さり、恐らく貫通まではしていませんが、刺さったままの状態が遠征終わりまで続きました。
帰国後も何となく違和感があったので抜けずに残っていたのでしょう。
狙いも特に無く、ダラダラ材割りを続けている私に大珍品の神様が微笑みました。
当時、なぜそんな材を割っていたのかと振り返ると意味が分かりませんが…
とりあえずその苔むした材を割っていた様です。
最初は謎の2令幼虫から。
クワガタ系の幼虫かなと材質や頭の形動きを観察。顎の形と幼虫の動きがなんとも言えない感じ(かつ見たことない)でネブトとも言えなく、不思議に思いました。
慎重に周囲を割っていると、遂にその時が。
どこからか木片の一部から小さい甲虫がポロリ。
!?
確認したところ、大珍品である”カダザンヒサゴサビクワガタ”でした。
ムルハネナシネブトクワガタと迷いましたが、ヒサゴサビクワガタ属であるカダザンの方でした。
学名を訳すとバルトロッツィオルカヌス カダザノルムとなり、”バルトロッツィオ”の部分は著名なイタリア人研究者の”Bartolozzi”に因んで献名されているそうですね。
”カダザノルム”の”カダザン”は主にマレーシア ボルネオ島のサバで使用される言葉で民族や言語を表す言葉。
ヒサゴサビクワガタ自体はネブトクワガタ属に近い属ですが、ボルネオ島のみに3種が分布する小属となっているようですね。
形状はひさご(ひょうたん)のように見え、上翅上端が狭まり丸みを帯びています。
また、パッと見ですが「ボン キュッ ボン」な感じでくびれています。
とても良い虫です、いや、良い虫過ぎるなと。
カダザンについて調べてみたところ、サバ州に住む先住民族「カダザン族」の事だそう。
そのカダザン族には伝統的な衣装、音楽、踊りがあり、「カアマタン」と呼ばれる収穫祭で見られるそうです。私は画像で見た限りでしたが、そのカダザン族の伝統的な衣装は、黒を基調としたお洒落で落ち着きのある感じでとても印象に残りました。
ビークワ66号にも出ていますが、ヒサゴサビクワガタ属のページ、カダザンヒサゴの左隣にあるオオバヤシヒサゴサビクワガタ。
実はこいつも採っていました。笑
顎の形状や複眼付近の突起からそのように判断してます。もしかしたらでかいので新種的なサムシングかもしれませんが、知りません。
66号では♀は12.3〜13.3mmのレンジで記載があったため採れた♀は大型個体です。
また、一応オオバヤシの方はサイズレンジもあり、稀に採れているということなので珍品くらいの扱いなんですかね。
そんな感じで昼の部の密林藪漕ぎは終わり。
高温多湿で頭がやられました。
帰りにチキンライスを食べて宿に戻りつつ夜の部へ。天気が微妙に悪く、激しい雷雨は無いものの、少雨。
そんな中構わずHIDスイッチオン。
あと外の中国人知り合いのライトラもチェック、仲良くなり連絡先も交換したほどです。
彼が居ない時に宿へ来た時には常駐させているライト設備の使用許可もおりました。笑
ギラファホソアカクワガタやゾンメルツヤが飛んできていたりと少雨でもクワガタの飛来はありますね。
バルコニーのライトにはパリーオオクワの♀やいつものシリーズであるモーレンが飛来していました。
やはり、蛾の量が異常。
クワガタと置き換えて欲しい程。
(置き変わっても困るが…)
外灯巡りをする頃には少雨がスコールに変わり散々でした。
日本だと台風並みの大雨。
結果は無いも同然で極小タウルスやライヒやパリーオオの♀を拾ったくらいで宿にUターンしました…
3日目はこんな感じで終了。
樹液、材割り、ライトラ(外灯)と充実したものとなりました。
調子も乗ってきましたが、ちょうど遠征疲れが溜まってくる3日目。
4日目は動けるのか…
4日目へ続く、、、
最終回へ続く…


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