340 白衣の天使vs(シンティア)④ 

霧が晴れてくると、ココ先生の声が聞こえてきます。


「さて、随分と豪勢な魔力の使い方だったねえ。作戦は建てたかい?」


 自身たっぷりで、少しだけ皮肉まじりのどっしりとした声です。

 それでいて笑みを浮かべていました。

 私たちは、それぞれが武器を構えています。


「はい。――私たちは、泥臭くいきます」


 それだけ言うと、ココ先生が魔法を放つ前に近づいていく。

 

 先生の本当の弱点は、心臓が弱いことではありません。

 それは、誰よりも好奇心が高すぎることです。誰に対しても媚びることもなければ、見下すこともない。


 それが、生徒であっても同じ。


 だから、私たちの手の内を最後まで見たいのでしょう。


 魔法の性質は、その性格を表す。

 防御に長けているのは、間違いなくそういった心の表れもあるはずです。


「ふふふ、何を見せてくれるのかな」

「リリス、ルナさん!」


 三方向に分かれて、先ほどよりも激しい同じ攻撃を仕掛けます。

 私たちは、思い切り魔力を使って攻撃を仕掛けました。

 何度も何度も、それこそ、ココ先生が驚くほどに。


「――魔力度外視の力技? それが、作戦?」



 残念だったのでしょう。もっと頭脳戦を望んでいたか、新たな魔法を楽しみにしていたはずです。

 だからでしょう。ココ先生が魔法攻撃を放つことはありませんでした。

 何か、おもしろいをこと待っています。

 それでも私たちは関係なく、何度も攻撃を仕掛け、とうとう魔力が尽きてしまいました。

 癒しの加護と破壊の衝動が、おそるべきほどの魔力を奪っていたのです。

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