338 白衣の天使vs(シンティア)②

「はい!」


 私の問いかけに、リリスが力強く答える。反対にルナさんは苦しそうでした。

 おそらくですが、これほどまでの強敵と戦ったことがないのでしょう。


 何も効かず、ただ防がれる。


 精神的ダメージは計り知れず、魔法はイメージの世界ということもあって、心は魔力に作用します。


 ルナさんの返事を待たずに、私とリリスは攻撃を仕掛けました。


 ですが、ここから新しい技を出してきました。


「さて、こういうときはなんていうのが正解かな。――ああ、第二段階だ」


 展開された防御の中から、光が照射されました。

 すると次の瞬間、私たちの防御耐性が、すべて消え去っていきます。


 これは……強制的な魔力解除!?


「安心して。訓練服の魔術は残したから」


 そういうと、ココ先生は両手を動かして、魔法で周囲の岩の破片を持ちあげました。


 魔法の攻撃には、大きく分けると二つあります。


 一つは、無から有を生み出し、火や水のように攻撃を仕掛けること。

 二つめは、ダリウス先生のような、既存の物質を変化させること。


 能力の消費が少ないのが特徴で、野外での戦闘に長けています。

 ココ先生は心臓に負担を掛けないようにしているのでしょう。


 しかし、次は間違いなく攻撃を仕掛けてくるはずです。


 順番に段階を踏んでいるのは、あくまでも教師としての授業も含んでいるに違いありません。


 ……私は、自分で言うのも何ですが、品行方正に生きてきました。


 ですが、ココ先生の魔法と戦い方で、非常に性格の悪いことを思いついてしまったのです。


 ……いいえ、これは勝負です。


 そうですよね、ヴァイス。


 ――勝つ為なら、何でもするべきだとあなたなら言ってくれるはずです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る