「パズドラ」のガンホーに暗雲 年間利益が70%超減、四半期では赤字転落 2月1日には新社長が就任
ガンホー・オンライン・エンターテイメントが13日に発表した2025年12月期連結決算では、売上高が932億4200万円と前期比10.0%減し、営業利益は50億5600万円と71.1%減、純利益は14億700万円と87.4%減と大幅な減益となった。 【画像】連結・四半期それぞれの業績推移〈表〉 加えて、10-12月期の四半期個別決算では37億0200万円の営業損失を計上し、赤字に転落する局面もあり、収益の弱含みが鮮明となっている。 同社は「モンスターストライク」を筆頭に「Ragnarok」シリーズなどのモバイルゲームを展開する。連結の減益に対し、同社は広告宣伝費の増加に加えて、業務委託費を中心に新規開発関連コストが増加したことが影響したと説明。 グローバル配信を前提とした新規タイトル開発を重視し、開発体制を強化するなかで、先行投資が利益を押し下げた格好となった。 主力タイトルの『パズル&ドラゴンズ』では、季節イベントやコラボレーション、関連タイトルの投入、オフラインイベントやeスポーツへの取り組みを通じて、月間アクティブユーザーの維持とブランド強化を図った。 また、同社は現在海外売上比率が66%となっており『パズドラ』一強だった2016年から大きく変化。海外では主に子会社であるGravity Co.,Ltd.が展開する『Ragnarok』シリーズの貢献が大きい。そんな同シリーズでは、10月23日に『Ragnarok: Twilight』を東南アジア地域で配信開始するなど、新規タイトルのグローバルサービスが連結業績に寄与した。 なお、四半期での赤字計上の説明において同社は「『パズドラ』をはじめとするモバイルタイトル売上高が減少、子会社Gravityは 『Ragnarok』関連タイトルの売上高が減少した」ことが影響したと言及。ただし、Gravity社に関しては、通期ベースでは増収だったという。
2月から代表取締役が異動、森下氏は今後も開発にコミット
同社は直近の動きとして、2月1日付で代表取締役の異動が行われた。これまでは、同社の看板を森下一喜氏が担っていたが、同氏は「取締役会長最高開発責任者」に新たに就任。後任に旧取締役CFO財務経理本部長の坂井一也氏が就いた。 森下氏は長年同社代表兼エグゼクティブ・プロデューサーとして『パズドラ』の開発総指揮を務め、多大な売上及び利益に貢献していた。一方で、2025年からは同社株式を大量保有する一部のアクティビスト(物言う株主)から代表取締役解任を求める株主提案がなされていた。 過去10年にわたる業績低迷と株価パフォーマンスの不振を根拠にパズドラのヒットを「一発屋」と呼ぶなどして森下氏の責任を追及していたものの、臨時株主総会で否決されていた。 今回の異動は本人からの意向により決まったといい、今後もゲームタイトルの展開に関わり、取締役の立場から引き続き同社の企業価値向上に務めるとしている。また、本発表では役員報酬を業績連動型へ移行した。
経済/社会担当