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お酒のせいだから/Novel by えいひれ

お酒のせいだから

1,695 character(s)3 mins

成人済みのいちさきです。
初めて二次創作を書いたので、大目に見ていただけると嬉しいです!

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 今日から冬休み。いつもなら楽しみな冬休みだけど、今年は全然楽しみじゃない。
 
 だって、バンドの練習がないから。
 
 今年は、志歩ちゃんとほなちゃんが冬休みに実家に帰るから、練習は休もうって決めたのだ。アタシといっちゃんは夏休みに帰ったけど、二人は家族との予定が合わなかったみたい。

 それに、あたしの好きな人──いっちゃんにも会えないから。

 だから、今年の冬休みはとっても暇だ。

「暇だなあ……」

 無性にいっちゃんに会いたくなってきた。いっちゃんは空いてるかな。
 でも今日は冬休み初日だし、いっちゃんも休みたいよね……

 って、うじうじ考えてても始まらない!送っちゃえ!

 『今から一緒にご飯食べに行かない?』

 よし、送った……あとは返信を待つだけ。
 と思ったら、すぐに既読がついた。

 『いいよ』
 『どこがいい?』
 『〇‪✕‬‪‪駅の近くの居酒屋さんは?』
 『そこにしよう』
 『じゃあ4時にそこの居酒屋さんでいい?』
 『うん』

 やったー、いっちゃんに会える!おしゃれしなきゃ!
 髪型はハーフアップ……いや、おさげにしよう。それからメイクもして──


◇◆◇


「おまたせ!」
「ううん、私も今来たところだから大丈夫だよ」
「ありがと〜」

 髪型とか服とか決めてたら遅くなっちゃった。
 アタシの変化に気づいてくれるかな……

「何から頼む……って咲希、どうしたの?」
「え?あ、いや、なんでもない!ビール頼もっか!」
「もう、咲希ったら」

 ふふっと優しく微笑む。かわいいなあ、いっちゃん……

「ビール飲んで平気?いつも酔っ払って記憶なくしてるし……」
「へーきへーき!一杯だけだから!ね!」
「……分かった。飲もっか」
「やったー!」

 アタシの変化に気づいてもらえなくてもいいや。一緒にいれることが嬉しいんだし。

 ビールを頼もうとすると、いっちゃんがアタシをじっと見ていることに気がついた。

「何かついてる?」
「ううん、何も。咲希の髪型変わったなって見てただけ」
「へ、変かな?」
「全然。すごくよく似合うよ」

 と言って、お花畑みたいに柔らかく微笑むいっちゃん。
 気づいてくれたんだ……!

「気づいてた?」
「もちろん。だって咲希のこと──」
「生ビール二つでーす」
「あ、ありがとうございます」
「いっちゃん、今なんて──」
「さ、咲希、乾杯しよっか」
「うん」

 大事なところが聞けなかった。もしかして愛の告白だったり……
 そんなわけないよね。


 ◇◆◇


 結局、調子に乗って二杯飲んでしまった。一杯が限界っていうのは自分でも分かっているけど、いつも飲んでしまう。
 
「ほら、咲希。帰るよ」
「ふぁ……」

 酔いでふわふわとしていると、大事なことに気がついた。

「あれ、お会計は?」
「大丈夫。私が済ませといたよ」
「ありがと、いっちゃん……後で、お金払うね……」
「いいよ。私からの奢りだと思って」
「でも……」
「……たらいいよ」
「んー?」
「私の家に来てくれたらいいよ……」
「え……?」

 いっちゃんの家に、行ってもいい……?いや、違う。酔ってるせいで幻聴が聞こえただけだ。

「ほ、ほら私の家近いし、咲希も早く休みたいでしょ?」
「じゃあいいよ」
「いいの?」
「うん……」
「やったあ……いっちゃんとお泊まりだあ。えへへ」
「お泊まりって……」


 ◇◆◇

 目が覚めると、いっちゃんが隣でぐっすりと寝ている。
 ……何でアタシの隣にいっちゃんがいるんだろう。
 
 記憶を辿ってみる。

 昨日、二人でご飯に行って、最終的にアタシが酔った。それからいっちゃんに家に来てって言われて……

 そのあとの記憶が全くない。

 でも、覚えている感覚が一つあった。



 ただただということだった。

Comments

  • えすぽわ
    Jan 9th
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