想像以上に親密すぎた交流。エプスタイン文書が露わにしたノルウェー王太子妃の判断能力
性犯罪で起訴され、拘置所で死亡した米実業家ジェフリー・エプスタイン元被告に関連する捜査資料を30日、米司法省が新たに公開した。
300万ページを超える文書に加え、動画や画像などの資料が含まれ、その中にはノルウェー王室にとって好ましくない内容も含まれていた。
資料から明らかになったのは、ノルウェーのメッテ=マリット王太子妃とエプスタインとの間に、想像以上に広範囲で親しい交流があったという事実だ。
2人の関係自体は以前から知られていたが、その関係性はノルウェーの人々が想像していた以上のものだった。
「スカンジナヴィア人の妻探し」相談
2人の交流は2011年から2013年におよぶ。
複数回直接会い、個人的な話題について定期的に電子メールをやり取りしていた。
相談内容は、家族、アドバイス、文学、研究、メディテーション、健康など多岐にわたる。
エプスタインは王太子妃に対し、「スカンジナヴィア人の妻探し」について語っていたことも確認されている。
2人が出会ったのは2011年とされる。これは、エプスタインが未成年の少女を性的目的で利用した罪の判決を受けてから3年後にあたる。
2012年10月に交わされたメールでは、パリに滞在していたエプスタインが「私は妻探しをしている。パリは興味深い場所だが、私はスカンジナヴィア人のほうが好みだ」と書いている。
これに対し、メッテ=マリット王太子妃は目を疑うような返事をしている。「パリは不倫には向いている場所。スカンジナヴィア人のほうが、妻に向いていると思う。でも同時に、私に何が分かるというの?」。
別のメールでは、エプスタインは「ここにはノルウェー人が2人いる。24歳と25歳だ。私はオスロが好きだ」と書いた。
翌朝、王太子妃はこう答えた。「なんてこと!あなた、酔っているんじゃない?誤字がある。女の子たちは24歳と25歳?私もオスロが好き。明日電話して」。
「あなたのことをグーグルで調べた」後も交流を続けた
2011年10月のメールでは、王太子妃が「前回のメールのあと、あなたをグーグルで調べた。同意する。あまり良くなさそうだった :)」とエプスタインに書いている。
この点について、ノルウェーのメディアは「どこまで調べていたのか」「もっと知り得たのではないか」と指摘している。
「あなたはチャーミング」
メールの中では、裸体の写真について話し合ったり、「暇だ」「会いたい」「今夜会える?」といったやり取りのほか、王太子妃から「あなたはスイートハート」「あなたはチャーミング」といった表現も送られていた。
これらのやり取りは仲のいい友人同士のようにも見え、ノルウェーメディアは「どちらかが誘っているかのようにも見える」と、その距離感を批判している。
エプスタイン所有の住居にも滞在
さらに2013年には、王太子妃がエプスタインが所有するフロリダの住居を4日間借りて滞在していたことも明らかになった。
メッテ=マリット王太子妃は2019年、エプスタインとの交流があったことについて謝罪し、「彼の過去を知らなかった」と説明していた。
当時から、「王室関係者はグーグル検索というものをしないのか」といった疑問の声は上がっていたが、今回のようなメールの詳細は公になっていなかった。
「恥ずかしい」だけで済む問題か
今回の資料公開を受け、ノルウェー現地での批判の声は急速に大きくなっている。
「ただただ、恥ずかしい」と王太子妃はコメントを出した。
一方で、メールの内容を受け、王太子妃の判断能力だけでなく、周囲にいる顧問を含む王室の危機管理体制そのものに疑問を投げかける声も出ている。
王室は何をしているのか?
未来の王妃という立場の名声や影響力を狙う人物は少なくないはずだ。それにもかかわらず、なぜ王室チームは機能していなかったのかという問いが突きつけられているのだ。
反省の色を見せているかのような王太子妃だが、メールの内容が露わになったことで、判断力そのものを疑う声は収まっていない。
そして、何より今は「タイミングが最悪」だ。
息子マリウスの裁判が始まる直前に
メッテ=マリット王太子妃がホーコン王太子と結婚する前に、別の男性との間に生まれた息子マリウスの裁判が、2月3日から始まる。
マリウス・ボルグ・ホイビー被告は、性的暴力4件を含む30件以上の異なる犯罪で起訴されている。
王太子妃が療養中であることから、これまで同情の声も集まっていた。
しかし、今回のメール文書の公開は、決して彼女のイメージを好転させるものではない。
ノルウェーメディアがエプスタイン文書から今後新たな記録を見つければ、王太子妃、ノルウェー王室は、さらなる窮地に立たされることになる。
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