単位が取れないのはなぜ? 大学で知能検査、初めて知った「自分」
まさか、こんなに悪いなんて。
パソコンの画面に表示された成績表に、ぼうぜんとした。
佐賀大大学院1年の健太さん(24)=仮名=が、九州の有名進学高校から現役で同大に入学したのは2020年。前期終了後、単位が取れたのは、十数の授業科目のうち二つだけだった。
サボったつもりはない。だが、確認すると未提出の課題が多かった。新型コロナウイルスが流行していた当時、実家にとどまり、全ての授業をオンラインで受けていた。大学のポータルサイトはリポート提出や動画視聴の呼びかけであふれていた。それをことごとく見落としていた。
高校でも、課題を出せないことがよくあった。それでも、先生に叱られ居残りで仕上げれば何とかなっていたので、深刻にとらえていなかった。
「ハードルにつまずいた」。そんな感覚だった。問題は、そのハードルがどこにあるのか、見えないことだった。発達障害の特性が関係しているとは、この時は思いもしなかった。
発達障害の特性は、程度の差はあれ、誰もが持ちうるものです。困りごとにつながるかどうかは、環境に左右されます。あなたのとなりの人に、そしてあなた自身の特性と地続きにある発達障害を考えます。
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次回は12月3日にアップ予定です
後で困ることは分かっていても…
2年になると対面授業がスタートし、1人暮らしを始めた。日によって、授業がある時間や教室が違う。出席は不安定だった。
行かなければ単位が取れず、後で困ることは分かっている。それなのに、エンジンがかからない。どうして体が動かないのか考えているうちに時間になり、「もういいや」と諦めた。
人に話しかけるのはもともと苦手だ。同じ顔ぶれと一日を過ごす高校までは「自然に」できた友達が、大学ではできなかった。サークルやアルバイトも、授業がないがしろになりそうで手が出せなかった。
3年を目前にして、留年が決定的になった。見かね…
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