仙台のビルが3億円で売りに出された
仙台青葉区のビルが売却に出されたそうだ。
特殊浴場の入っていたビルで、築66年。鉄筋三階のビル1棟と土地120平方メートルで3億円。売主はソープランドを廃業するので売却するとしているそうだ。ソープランド摘発のきっかけは、未成年がこの店のポイントカードを持っていたこと。これ以上見逃していると治安が維持できないと、当局が考えたのだろう。
このニュースを見に行ったら、同じタイミングで新宿歌舞伎町をはじめ、多くの町で風俗経営をしている森田という人も、一気にその経営を取りやめたという記事に出会った。各都市に存在する風俗関係の店が、経営難を理由に一気に店を閉じたというのだ。
記事には、とくりゅうなどの捜査をしていた警察の動きが、背景にあったのではないかとしているが、本当のところはわからない。ただ唐突に、多くの店が閉まったことは事実で、働いていた人たちは仕事と、住んでいる場所を急に失うことになる。
風俗で働く人が、どんな生活をしているのか私は知らないが、ネットには働く人の戸惑いと嘆きがあふれていた。彼女たちは時給は高くても、社会的には弱者の立場にある人がたくさんいるのではないかと想像する。人気者で、たくさんのお金を稼ぐことができている人もいるだろうけれど、子育てをしながら、ギリギリのところで生きている人もいるに違いない。そういう仕事をしていること自体を隠している人は、困っていることを周りに相談しにくい。孤立した中で予告なく仕事と、住処を失うと考えると恐ろしい。
風俗の摘発は、正義なのだろう。時代の空気。人間の欲望。そのバランスは変わっていく。経営者側と、警察側が綱引きをしながら、絶妙なところで夜の街の治安を守っている。警察が今回どの程度の摘発を考えていたのかわからないが、風俗というよりももっと大きな犯罪を追いかけていた感じだ。風俗店がいくつも締まるのは、想定外ではなかったか。ある程度は予想していても、これほど多くの店が一斉に閉まり風俗で働いていた人が職を失うことを想定していただろうか。
風俗で働いていた人は、それ以外の仕事を始めるにしても時間がかかる。どうしても関連の仕事をしようと動くことになるに違いない。今回のようにその数が多い時、どんな混乱が起きるのだろう。人気のある人は客もついているし、すぐに次が見つかるだろうけれど弱い立場の人は途方に暮れているに違いない。
若い日本人女性が、アメリカで性を売ることから、アメリカの当局が日本人の若い女性の入国を厳しく取り締まっているという話を聞く。何とも複雑な思いだが、今回のようなことが起きると、職場を失った人の中には、海外へ活路を見出そうとする人もいるだろう。店に属さず、自分で街に立って客を取る人も出てくるかもしれない。
大声で認めていないだけで、そういう商売をする人たちの存在を、社会は内包しながら成立している。そういう生き方を認めている。彼女たちが悲惨な犯罪に巻き込まれず、適当な落としどころが見つかることを願っている。


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