写真/公式プレスリリースより引用
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いわば「回転寿司の日高屋」

では、「すし松」とはどんな店なのか? 一言でいうと「回転寿司の日高屋」ではないか。

「日高屋」のライバル「幸楽苑」は、絶頂期の2015年にラーメン一杯290円という安さが評判を呼び、郊外型のファミリー層をターゲットに500店舗を超えるまでに成長している。一方、「日高屋」はその真逆をいく出店戦略で、繁華街にあるマクドナルドや吉野家の隣に出店することで拡大していった。飲食業界の巨人である両社の側に出すことで知名度アップを図り、しかもファーストフードにはない「ちょい飲み需要」を取り入れたことが見事に当たったのだ。

結果、4人家族で食事を楽しんで3000円というコンセプトで事業を推し進めてきた「幸楽苑」は業績悪化により不採算店舗を次々と閉鎖し、いまでは367店舗(2025年12月現在)にまで減少。手軽な町中華として屋台の再現を狙った「日高屋」は467店舗(2025年11月現在)にまで拡大ししている。

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この構図が「すし松」と既存大手回転寿司チェーンに被って見えてしまうのだ。安さと郊外型のファミリー層を狙った戦略で一気に拡大した大手チェーンと駅前の繁華街立地を最大限活かすためにアルコール需要を大きく狙った「すし松」。600店舗以上を展開する巨人回転寿司チェーンに挑むには新たなファン層を発掘するのが最も効率的なのだ。

一見、無謀な戦いに見えるかもしれないが、回転寿司の原点に立ち返った王道の戦略ではないかと思っている。というのも元来、回転寿司は駅前立地の10から15坪程度の小規模店が主流であり、さっと食事がしたいというサラリーマンがメインの客層であったからだ。これが郊外店舗にはない顧客の利用動機であり、回転寿司の原点と言える戦略だ。しかも昭和の回転寿司にはなかったアルコール需要を喚起しているのだから、進化さえしている。

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