恐竜に関心あったエプスタイン氏、事件の影響が古生物学界にも
(CNN) 性犯罪で起訴され勾留中に死亡した米富豪ジェフリー・エプスタイン氏の捜査に絡み、関連する文書に名前の挙がった一部の古生物学者が、英国で開催される恐竜イベントへの参加を禁じられた。当該の文書を巡っては財界、政界、学界の有力人物らとエプスタイン氏との関係が相次いで暴露される事態となっている。
毎年開催されるこの恐竜イベント「ダイノコン」の運営は、X(旧ツイッター)に投稿した声明で「エプスタイン関連文書の半数が公開された結果、古生物学分野に関わる一部の科学者、著者、研究者がジェフリー・エプスタイン氏の有罪確定後に同氏の組織のメンバーと連絡を取っていたと報じられている」と説明。「該当する全ての個人に対し、当団体の全イベントへの参加を禁止することを表明する」と述べた。
7月下旬にバーミンガムで開催予定のダイノコンは、他の古生物学団体に対しても会員に対する「断固たる措置」を取るよう呼びかけ、「我々のコミュニティー内でこうした行為を放置する者を容認しない」と断言した。
今回の声明に先駆け、古脊椎(せきつい)動物学会は今月、フェイスブックへの投稿で会員数人の名前がエプスタイン文書に記載されていたことを認め、「広範なコミュニティー内で疑問と懸念が生じている」と表明していた。ただし同学会執行委員会は「公開文書に名前やメールアドレスが記載されていること自体が、不正行為を立証するものではない」と強調している。
ダイノコンの共同責任者、ネイサン・バーリング氏はCNNへの声明で、「米司法省が公表したエプスタイン氏に関連する何百万もの文書に、たまたま名前が記載された科学者は何百人もいる」と述べ、有罪確定後にエプスタイン氏と直接接触した人物だけがイベントへの参加を禁止されていると説明した。
2019年に死亡したエプスタイン氏は、かねて科学と進化論に関心を持っていた。同氏は著名な科学者や知識人を招いた夕食会や会合を頻繁に主催。その何人かは同氏に対し、自分たちの研究に資金を提供する案を提示していた。
エプスタイン氏の寄付事例としては、03年にハーバード大学に650万ドル(現在のレートで約10億円)を寄付し、数学を用いて進化論を理解する目的で設立されたプロジェクト「進化ダイナミクスプログラム」を支援したことが挙げられる。現在同プロジェクトは廃止されている。