高齢者の医療費を「原則3割」にする。
医師として言いますが、この議論で一番大事なことが抜け落ちています。
窓口負担が上がると、患者さんは「不要な受診」だけでなく「必要な受診」も減らします。
これはRAND実験という医療経済学の最高峰のエビデンスで証明された事実です。
▼現行制度の整理です。
・75歳以上の窓口負担:原則1割(約73%)、2割(約20%)、3割(約7%)
・後期高齢者医療費の約4割は現役世代が負担
・安野氏の提案には高額療養費制度の維持+低所得者への給付措置がセット
つまり「全員が3倍払う」わけではない。
(その前に高額療養費の上限になる方も増える)
ただし制度設計の具体論が見えない段階で、賛成も反対も早い。
▼医師として現場で感じること。
負担増で受診を控え、がんの発見が遅れる高齢者を何人も診てきました。
一方で、現役世代の社保負担が限界なのも事実。
本当に議論すべきは「何割にするか」ではなく「高額療養費の上限額をどう設計するか」「受診抑制をどう防ぐか」です。
数字の印象論ではなく、制度の中身を見ていきませんか?