ノーベル委員会元委員長を重大汚職の疑いで家宅捜索 エプスタイン文書でビル・ゲイツ氏の平和賞関心も判明
トルビョルン・ヤーグラン氏が重大汚職の容疑で立件された。
2月12日、ノルウェー元首相の自宅をノルウェー国家経済犯罪局が家宅捜索するという異様な光景が、現地メディアで一斉に報道された。
同氏は容疑を否定しており、自宅前で「この件が明らかにされることを非常にうれしく思っている」と話すだけにとどめた。
トルビョルン・ヤーグラン氏は、2009~2015年まで、ノーベル平和賞の受賞者を選出するノーベル委員会の委員長を務めていたことで日本では知られている。委員会の5人のメンバーは、ノルウェー国会によって選出されており、同氏は委員を2020年まで務めた。
ノルウェーでは、1996~1997年まで同国の首相を務め、2009~2019年まで欧州評議会の事務総長を務めたことでも有名だ。
ジェフリー・エプスタイン氏は米国の富豪で、未成年者への性的虐待および人身取引で起訴された性犯罪者だ。2019年、勾留中に自殺した。
新たに開示されたエプスタイン文書によって、2人が2011~2019年まで接触していたことが判明。
この期間は、ヤーグラン氏がノーベル委員会の委員長と、欧州評議会の事務総長を務めていた時期と重なる。
ノルウェー国家経済犯罪局は2月5日に捜査を開始したと発表したが、欧州評議会での免責特権の存在が捜査を困難にしていた。
11日、欧州評議会の閣僚委員会が、全会一致でヤーグラン氏の免責特権を解除したことにより、翌日の12日に同氏は立件され、家宅捜査が行われた。
免責特権の解除により、欧州評議会事務総長を務めていた10年間の行為が処罰対象となり、捜査に必要な情報へのアクセスも可能となる。
贈与・旅行・融資などの利益を受け取った疑惑
ヤーグラン氏と家族は、2011~2018年にかけてエプスタイン氏の住宅を複数回利用し、6人分の渡航費をエプスタイン氏が負担した疑いがある。
カリブ海旅行の渡航費と宿泊費をエプスタイン氏が負担する提案を受け入れたが、旅行自体は実現しなかったとされている。
加えてヤーグラン氏が銀行融資についてエプスタイン氏に支援を求めた可能性もあるものの、実際に融資が成立したかどうかは確認できていない。
エプスタイン文書でのやり取りでは、エプスタイン氏が期間を通じてヤーグラン氏のネットワークや地位を様々な形で利用しようとしていたことが示唆されている。
ノーベル平和賞に関心があったとされるビル・ゲイツ氏との関係にも注目
米国メディアでは、ビル・ゲイツ氏は長年ノーベル平和賞に関心を持っていたと伝えられている。
エプスタイン文書では、2012年にエプスタイン氏がニューヨークでヤーグラン氏とビル・ゲイツ氏の面会を設定しようとしていたことが判明。
2013年にゲイツ氏が欧州評議会内のトルビョルン・ヤーグラン氏の公邸を訪れていた写真もエプスタイン文書経由で報道されている。
エプスタイン文書では、北欧諸国のなかでも、ノルウェーは突出して有名な権力者の名前が挙がっている。
メッテ=マリット王太子妃、世界経済フォーラム代表のボルゲ・ブレンデ氏も含まれ、テリエ・ロッド=ラーセン元外交官と妻のモナ・ユール元大使は先日立件されたばかりだ。
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- NEW YORK POST: How Bill Gates turned to Jeffrey Epstein in desperate bid for the one thing he can’t buy
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