京都産業大(京都市北区)は13日、2026年度以降の学生募集を停止して29年3月で閉学する京都ノートルダム女子大(左京区)の現代人間学部心理学科を教員ごと引き継ぎ、27年4月に現代社会学部心理学科(仮称)を新設する構想を発表した。閉学する大学の学科を別の大学が引き継ぐのは珍しいという。
京都産業大の山田啓二・学校法人理事長と在間敬子学長、学校法人ノートルダム女学院の和田環理事長と中村久美・女子大学長らが中京区のホテルで記者会見を開いた。ノートルダム側が募集停止発表後の25年夏ごろから京産大側に相談。京産大には心理学科が無く、チーム指導体制が整って実績のある教員たちを獲得できるメリットもある。学科の移管(設置者変更)は制度上無いため、新設の形としたという。
新学科は入学定員100人、4学年の収容定員計400人で、最初から4学年の同時設置とする。京産大として定員は純増となる。教員は最初の27年度は8人(30年度までに12人に増員)を予定し、ノートルダム女子大の現学科の教員を中心に構成。女子大で学んでいる25年度の1年生(59人)、2年生(70人)のうち希望者は、27年度に3、4年生となる時点で新学科に転入できるようにする。
現学科で12人いる教員のうち、他の大学へ移籍したり定年を迎えたりする4人を除く8人全員が新学科に移る。女子大に残る学生もいると想定され、その間は教員は両方の大学で教える。
新学科では1、2年次に心理学、社会学、データサイエンスの3本柱で基礎を学び、3、4年次は「臨床心理」と「社会・産業心理」の2通りのプログラムを用意。28年度から公認心理師の受験資格が得られる大学院設置も目指す。
京産大の現代社会学部は17年に現代社会学科(入学定員300人)と健康スポーツ社会学科(同150人)で開設。これまでなかった心理学科が加われば3学科となる。
会見で山田理事長は「少子化で大学を取り巻く環境が厳しさを増す中でも前向きに、実績と歴史のあるノートルダム女子大の心理学科を引き継いで発展させたい」、和田理事長は「喜ばしく感謝しています」と述べた。山田理事長はさらに「京都という大学の街で、大学同士が手を取り合って学生の学びの環境を守りにいくモデルケースになることも期待している」と語った。【太田裕之】