衆院選は8日にいよいよ投開票を迎える。通常国会冒頭の解散から始まった超短期決戦。各党の経済政策を分析しよう。
高市自民は「責任ある積極財政、2年間食品消費税率ゼロ」、維新「社会保障改革、2年間食品消費税率ゼロ」を掲げる。
そのほかでは、中道「食品消費税恒久ゼロと政府系ファンド」、国民民主党「消費税一律5%」、共産党「最低賃金1700円に引き上げ」、れいわ新選組「消費税廃止、国民に10万円支給」、参政党「消費税廃止、国民負担率を35%以下」、日本保守党「飲食料品の消費税率を恒久的に0%」、減税日本・ゆうこく連合「消費税廃止、郵政民営化反対」、社民党「消費税率ゼロ、大企業の内部留保課税」、チームみらい「消費税減税より社会保険料の低減を優先、子育て減税」などとなっている。
消費税減税には対象・期間の違いがある。年間の減収額について食料品税率ゼロで5兆円、全品目に広げると30兆円になる。全品目一律5%なら15兆円だ。
自民・維新の食料品2年間なら10兆円であり、成長による税収の上振れなどで対応可能な範囲だ。
国民民主の消費税一律5%は、従来の条件を実質賃金プラスから物価上昇率プラス2%と変えたが、今年度から実質賃金はプラスになるだろう。賃金上昇が今後続けば、実施の余地は少ないかもしれない。
中道は、食品消費税恒久ゼロ。税収の上振れなどで補うことができる範囲である。ただ、財源として政府系ファンドを挙げている。政府が財テクで財源捻出というのは禁じ手に近い。
共産党の最低賃金1700円に引き上げについては、2025年度の最低賃金が1121円だったので2029年度までに1700円ということは、今後平均で毎年11%の上昇が必要となり、高すぎる数字だ。
れいわの消費税廃止、国民に10万円となると、初年度40兆円その後30兆円の財源が必要だ。参政党、ゆうこく連合、社民党の消費税廃止も似たような話だ。
保守党の飲食料品の消費税恒久ゼロは高めの経済成長をすればなんとか届くだろう。チームみらいの消費税減税より社会保険料の低減を優先は、政治的には他の政党との差別化になり、興味深い。
経済政策以外は、安全保障や外国人政策で大きく意見が分かれる。日本の将来を決める選挙なので、みんな投票しよう。
(たかはし・よういち=嘉悦大教授)