I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~ 作:凡人9号
トーナメントの名前が変わったり、少佐と手慣らししたり、リヴァイヴを俺カスタムしたり、一夏君&デュノアコンビと戦ってたり、少佐がパイルバンカーで落とされたり。今俺は、戦いの真っ最中です。
「二対一・・・少佐には悪いが、良い修行になりそうだ」
『翔って本当に脳筋だよねー』
「やかましい!脳筋で弄るのやめーや」
『だってそこくらいしか弄るところないしな・・・な、シャル』
『だよね、翔頑張りすぎだよ』
「うるせーよシスコンにホモ疑惑野朗。一体寮の部屋で何してたんですかねぇ・・・」
『な、なにもないし!』
『あ、あるわけないだろ翔!男同士だぞ!』
・・・あれ?デュノアって俺が正体知ってるって一夏君に言ってないのか?知っててこんな反応するほど一夏君も器用じゃないし、本気で知らんのか?
「ま、そんなどうでもいい話は投げ捨ててだ・・・やりますかね」
『翔には悪いけど、二人で勝たせてもらうよ』
『・・・翔は、なんかムカつく。特に千冬ねぇとの関係にムカつくから全力で行く』
「私怨じゃねぇか!これもうただのリンチだよ!」
なんてふざけてると後ろから叫び声が響いた。いや、開放回線で届いてるんだけど・・・これ確実に開放回線じゃなくても届いてるよこれ・・・少佐の喉潰れるんじゃねぇかと。
って、振り向いたらなんか・・・少佐の機体がドロドロに熔けていき、彼女の体を覆っていく。
『・・・翔、お前知ってるか?』
「知らん。奥の手があるならそう教えて欲しかったものだな」
『いや翔・・・多分そんな優しい物じゃないと思うけどなぁ・・・』
しかし、さらっと見ただけのリンゴの知識でも良く分からない代物とはな、外付けか?いや、もっと深い部分なのか?
なんて思考している間にも、少佐を覆うドロドロの黒いタールの様な物は形を整えていった。
形状は全体装甲。この間の無人ISの様なソレではなく、もっとスマートな。
手足の装甲は添えられているだけのような最低限。
頭部はフルフェイスのアーマーに覆われ、目の辺りからは赤い光が洩れる・・・バーサーカーかな?
そして特徴的なのはその武装。
刀が一振り。それも、カラーリングこそ違えど、どこかで見覚えのある。
なんて記憶を探っていると『「雪片」・・・!?』そう開放回線で届くと同時に俺の脇を駆け抜けていく白い影・・・
「ちょ!分からん相手に突っ込むな!馬鹿か!」
『いっ一夏!』
「デュノア!援護射撃頼むぞ!」
返事も聞かずに瞬時加速を使い、一夏君の後を追う。
抜刀術の様な構えから、そのまま振り切った『黒い機体』の一振りで一夏君の体制が崩され、振り切った刀を上段に構える。一夏君が突然バックしてきたので、彼の上を飛び越えるようにして、振り下ろされる刀を盾で受け止めつつ斬り付ける、が先ほどの一夏君のようにバックされて避けられた。
「翔!邪魔すんな!」
「うるせぇ!・・・ってお前白式解除されてんじゃねぇかよ、そんな様で何が出来るってんだ!」
後ろを見つつ、目の前の黒いのに向かってブレードを構える・・・もうなんか呼称が安定しないな。少佐モドキでいいかな?
「それがどうした!退け!あいつふざけやがって・・・ぶっ倒してやる!」
「だからお前に何が出来る!デュノア、そいつ捕まえといてくれ!」
「離せシャル!アイツは、俺が倒さなきゃ駄目なんだ!」
『落ち着いて一夏!生身じゃ何にも出来ないよ!』
「でもこの間翔はやってただろ!俺にも出来る!」
『それは翔だからだよ!おかしいんだって、普通の一夏じゃ無理だってば!』
「ちょっとお前さん!今聞き捨てならない言葉が聞こえたんですけど!」
『翔は黙ってソイツの相手してて!』
「・・・・・・あい」
デュノアこえー・・・でもアイツもこえー・・・正体不明って怖い以外の何者でもないだろ。
「何はともあれ邪魔するならシャル!お前だって――」
『だから落ち着いて一夏!』
後ろでハタクような音が聞こえたが・・・しかし、動きを見せないな。なんだ?敵意むき出しの相手にしか反応しないのか?
『で、一夏・・・どういうこと?』
「あいつは・・・千冬ねぇのデータだ。いや、千冬ねぇそのものだ。あれは・・・千冬ねぇだけの物なんだよ・・・チクショウ」
「しかし・・・ホントシスコンだなお前。ちょっと引くわ」
「だけじゃねぇよ。あんな訳分からねぇのに振り回されてるあいつもあいつだ、気に入らねぇ。ISもラウラも、両方殴ってやらなきゃ気がすまねぇよ」
俺は前向いてるけど・・・まぁなんだ、一夏君らしいね。脳筋の俺とは違って、感情一直線の彼らしい。
「どのみち、あいつをぶん殴る。そのためには、ISをどうにかしないとな」
「敵ISは任せろーバリバリー」
『やめて!』
なんてふざけてみたけど、うむ、さっきっから知識漁ってるのにソレらしいものが見当たらない。一夏君の言葉もヒントになるかと思ってたけど抽象的過ぎて分からん。
少佐モドキは千冬さんの戦い方のデータを模しているって事か?別に真似るくらいなら俺にだって出来るわけだが・・・うん?動きを、真似る?調べなおさねば・・・
『緊急事態命令!トーナメント全試合は今を持って中止とする!状況をレベルDと認定し、鎮静部隊を送り込む。来賓、ならびに生徒の全員はただちに避難するように!繰り返す!――』
「だってよ一夏君。IS使えないなら避難したらどうだ?」
「お前こそ、生徒全員だってよ・・・ココは俺が何とかするから避難した方がいいんじゃないか?」
『もう二人とも何馬鹿なこと言ってるのさ!鎮静部隊が来るんだから皆で逃げようよ!』
「少佐は俺のパートナーだぜ?良く分かんねぇけど相棒を放って置けるほど薄情でもないんでな」
「違うぜシャル。俺が『やらなきゃいけない』んじゃない。俺が『やりたいからやる』んだ!鎮静部隊だとか、翔がやるとか、知ったこっちゃねぇ、んなこと知るか。ここで引いちまったら俺じゃねぇ!引いたら・・・織斑一夏を名乗れなくなっちまう!」
『・・・・・・ハァ、ホントはやりたくなかったんだけどなぁ。一夏、僕のリヴァイヴのエネルギー使ってよ』
「・・・なるほど、コア・バイパスでエネルギーを送るのか。出来るのか?」
『出来るよ。そう、僕のリヴァイヴならね』
「本当か!じゃあ早速やってくれ!」
『けど!約束して、絶対負けないって』
「おう、任せろ!ここまで言って飛び出すんだ、負けたらそいつは男じゃねぇ!」
『じゃ、負けたら一夏は女子の制服着て通ってよね』
「あー、ついでに下着も女性物にしたほうがいいか?」
「・・・パンツはイヤだぞ・・・やるにしてもブラジャーだけで頼む」
「おう、女の子の気持ち思い知れ」
「負けるのが前提で話してたのかよ翔!絶対負けないからな!負けないからな!!」
『じゃあ準備するよ』
「おう一夏君。俺はこの機会を逃がす気は無いんだ」
「?・・・なんの機会だ?」
「ほぼ全力の千冬さんと戦える機会。さっさとエネルギー回復させないと俺がアイツ倒しちまうぜ」
後ろから「いやまて翔!ふざけんな!」という声と『ちょっと一夏!動かないで!』という声を聞きながら少佐モドキ、もとい千冬モドキに近づいていく。集団行動?なにそれおいしいの?
「ヒャッハー、良い稽古相手だぜー!」
ブレードを両手で構えて突っ込む。銃?知るか馬鹿!相手の正体は『ヴァルキリー・トレースシステム』。弱いのなら『強い奴の動きを真似ればいいんじゃね』という発想の元生まれた機能だ。つまり、モドキとは言えモンド・グロッソを勝ち抜いた千冬さんだ、ヘタに小細工しても負ける。なら、こうするしかないだろう。
抜刀術の構えから振られる刀を受け流し、お返しに振ったブレードを受け流され、盾で受け止め、受け流されをしばらく繰り返していると後ろから「そこまでだ翔!」という言葉が掛けられたのでバックステップで振る割れた刀を避けつつ下がる。
下がった先に待ってたのはブレードと右の前腕部分のみ白式を装備した一夏君。なんか逆にカッコイイな。
「随分な格好だな一夏君」
「そういう翔こそ、カッコつけたくせに倒せてないじゃないか」
「それはあれだ・・・花を持たせてやろうとね。なんか最近頑張ってる一夏君へのプレゼントさ」
「・・・で、実際俺だけでやれそうなのか?」
「実際、厳しい。だから、俺について来い。俺の横からでも、俺の後ろからでも、俺を踏み台にしてでも好きに攻撃しな。アイツの攻撃はこっちで防ぐから攻撃する事だけ考えろよ・・・あーほんと零落白夜欲しいな」
「俺はお前の強さが羨ましいぜ。どうやったらそんなになれんの?」
「気合。んじゃ、いきますか」
「おうよ翔!」
後ろから聞こえる頼りがいのある声を聞きながら、俺は下の盾に収まっている日本のブレードを左手の指に挟むようにして引き抜く。
「レッツッァ、パーリィー!」
一夏君と離れすぎないように前に進んで行き、振るわれる刀を二つのブレードの間に誘導し、手首を捻って固定する。おまけに右手のブレードも腕の内側にねじ込んで、こじ開ける。
「今!」
「じゃあ行くぜ偽者野郎!零落白夜、発動!!
俺の肩を踏んで上に飛び上がった一夏君が、その白く輝くブレードを振り下ろす。
モドキの左肩から右足の付け根の辺りまでバッサリ斬りつけ、そのままの勢いで俺にも当たりそうになるが、エネルギー不足だったのか俺に当たる直前で光もブレードも消えていった。
前方でドサッと土嚢が地面に落ちるような音と、ISの切り口からゆっくりとでてくる少佐をブレードを放した左手で受け止める。目の前では千冬モドキがドロドロと熔けて地面に落ちていく。キメェ!
「・・・まぁ、ぶっ飛ばすのは勘弁してやるよ」
「えー、一夏君殴らないの?じゃあ俺が殴っちゃうよ?」
「いや、やめてやれよ。鬼畜か」
「有言実行!・・・ん?」
「?・・・どうした?」
「んいや、なんでもない」
首に下げているリンゴISからモニターが表示され、『プライベート・エリア、侵入しますか』と書かれていた・・・その下には『YES』と『はい』・・・拒否権ねーじゃん!
次の瞬間。真っ白い空間に立っていた。いつものアルタイル、コナーとの戦いの場所とは違ってすっきりしている。
「わ、鷲津か」
「おお少佐か。ここどこ?」
「私にも何がなんだか分からない」
「だろうな、俺も知らん・・・」
さーて、どうしましょ、なんて悩んでいると「鷲津、私はこれからどうすればいいのだろうか」と問われた。
「いや、それこそ知らんがな」
「・・・だろうな」
「だけど、一つだけ言える事はある」
「それはなんだ」
「少佐、アンタのやりたいことをやればいい。好きなことをすればいい。周りなんて関係ない、千冬さんに追いつきたかったら努力すればいい、ドイツ軍に戻るってんなら戻ればいい。ここにいたかったらここにいればいい」
「そんな事でいいのか?」
「そんなもんじゃね?まぁ選択権も決定権も少佐が持ってるんだ、少佐しか持ってないんだ。自分で悩んで、ゆっくり決めて行動してみな」
「・・・・・・自分で、決める」
そんなところでリンゴからモニターが表示された。書かれているのは『次のお客様が並んでいます』・・・なんだ?ここは行列のできる名店か?
「ま、俺に聞きたい事は終わったろ?ここいらでお暇させてもらうわ」
「そ、そうなのか?なんか残念だな」
「なに、そんな感情は次に来る奴の相手で忘れちまうだろ」
「次・・・?」
「そ、次。ってわけで、俺はこれで。何かあれば次は現実でな」
そう言い終わると俺は現実へと戻っていた。
その後、やってきた鎮静部隊が持ってきた担架に寝ている少佐と何故か寝てる一夏君を乗せて、事情聴取する事になった・・・うん、皆さんお疲れ様です。
翌日、食堂で何故か凹んでるクリスと一緒に食事をしていると『先日、IS学園で行われたトーナメントですが、事故により中止になりました。ただし今後の個人データの指標と関係するため全ての一回戦は行うようです。場所と日時の変更は各個人端末でのご確認の上――』と言った辺りで誰かがテレビの電源を消した。
「イーヤッホォーーウ!戦えるのか!」
雄たけびを上げながらクリスが唐突にガッツポーズをしながら立ち上がった・・・あ、まさか・・・
「凹んでた理由ってそれかよ」
「社長がまた新しいのを作ったらしくてな、そのテストがてらトーナメントで使おうって考えてたんだが・・・使えるようになったよかったー!」
「まーた奇妙な武装なのか?」
「タンク!」
「・・・足じゃなくてタンク?」
「完全移動砲台完成だ!社長曰く『これも次のステージへの一歩である!』らしい」
「お前のところの社長絶対頭おかしいって、ISでタンクする意味が見えん」
「俺も分からん。だがロマンだ!」
「いやまぁ、確かにロマンだよな。デュノアのパイルもロマンだった、今度貸してもらおう」
「その時は俺にも使わしてくれよな!」
「デュノアに聞け」
「だよな!聞いてくるわ!」
元気良く立ち上がったクリスを見送りながら・・・後ろからの「し、翔」という声に振り返ってみる。
そこに居たのは少佐。相変わらずガイナ立ちかと思いきや・・・なんかモジモジしてる。
「お、お前は『やりたいことをしろ』と言ったよな」
「『やりたいことすればいいんじゃないかな?』くらいのニュアンスだけどな」
「わ、私なりに考えてみた結果なのだが――」
突然胸倉掴まれて引っ張られる。その先に待ち構えるのは少佐の顔・・・・咄嗟にアイアンクローをかましてしまった。
「なっ、何をする!」
「少佐こそ、何しようとした」
「キスだが」
「何故!?」
「お前を嫁にする!」
「ファッ!」
その後、少佐はホームルームで一夏君に同じ事を言いながらキスをしていた・・・・・・逆ハー狙いのビッチかな?誰だ彼女に自分なりの行動しろとか言った奴!・・・ああ、俺か。この状況作った悪い奴、俺か・・・・・・ウツダシノウ。
あまり原作崩さず決着、主人公を踏み台にした一夏君・・・実は踏み台転生者(物理)は主人公だったのさ!
作者はジェットストリームアタックの有効性を声高々に叫びます。
ラウラ、逆ハーEND?(※ただしクリスを除く)
ヒロインズ暴走の切欠が自分だと気付き後悔しながら死のうと思ってる主人公でした。
ドラングレイグ突破完了。唄うデーモン・・・この先、かわいい奴ありっと。
次回
三巻突入