I・S~DC~ インフィニット・ストラトス~ダサシンクリード~ 作:凡人9号
そして主人公の戦い方がアサシン以前にただのゲスです。もうなんなのこの主人公・・・
修行に修行を重ね、普段やらない銃の訓練まで増え!そして簪嬢や本音嬢と戯れたり、時折背後から人が付いてきたり、篠ノ之さんと立会いしたり、授業中には山田先生を見て癒されたり非常に充実した一週間を過ごした俺です。
さてさてさて、やってまいりましたよ貴重な休みを潰してまで確保されたクラス代表戦!今、俺達は第三アリーナAピットに全員集合している・・・なんで篠ノ之さんまでいるんですかね・・・
「ではこれより、トーナメントの組み合わせの抽選を行う」
「え?抽選?」
「・・・抽選・・・だと・・・!」
「ちゅ、抽選ですか・・・」
「まぁなんとなく分かってたよ。四人だもんね」
なんかドヤ顔してるところ悪いんですけど千冬先生・・・その格好で上の面に一箇所開いている穴に四本のアクリル製の棒が入れられている抽選箱は似合いませんよ。滑稽ですよシュールですよ。
「いいから引け、全員一緒にな」
「じゃ、じゃあ・・・これで」
「では私はこちらで」
「せっかくだから、俺はこの棒を選ぶぜ!」
「余り物にはなんとやら・・・」
全員が掴み、一夏君とクリスの「「せーの」」という声で一斉に棒を取り出す。
俺の手にある棒は、④と書かれた丸い板が付いている。周りを見ると、一夏君が①。オルコットさんが②。そしてクリスが③・・・見事なまでに掴んだ順になった。
「では、①対②。③対④だ。一戦目は織斑対オルコットだ。公平を規すため他の二人は更衣室にでも下がっていろ」
「千冬先生、俺アリーナ整備室にいていいですか?」
「そうだな、許可をする。金城は要望はあるか」
「ないです!出番まで普通に更衣室に引き篭もってます!」
「そうか、では行け」
そう言ってからこちらに背を向け、オルコットさんに『Bピットへ向かえ。準備が済んだら連絡を入れろ」とだけ伝え黙った。何故黙る、何故黙ったし。
「・・・翔」
「ん?なんだクリス」
「世界初の男同時のIS戦だ、本気で行かせて貰うぜ」
「おう、お互いハンデ持ちだが全力で倒させてもらう」
男同士の戦いに言葉は不要。お互い真っ直ぐ伸ばした拳をぶつけ合ってからピットを出た・・・まぁ途中まで道同じなんですけどね!
アリーナ整備室に来たがやることは一つ。置かれていたネイビーカラーのいかにも量産機!な感じのラファール・リヴァイヴに運ばれていた狙撃銃型砲台を登録し、持ってきていたケースの中身も全部登録し・・・いやでもコレってどうやって量子化してるんだよコレ・・・物理的に大丈夫かよ、どんな天才だよ篠ノ之束。
さて、リヴァイヴの待機状態を選択したらネックレスになったがもう物理的なことは投げ捨てる事にする・・・まだ時間あるみたいだしコイツを首に掛けて座って瞑想でもしてるか・・・・・・よしリヴァイヴ、少し話でもしようぜ?
目をつぶってひたすら頭の中で語りかけてるだけの時間も過ぎ去り、迎えに来た山田先生に連れられてBピットに入る。
「え、ええっと・・・織斑先生は『近距離武器の使用禁止』と仰っていましたが・・・」
「その通りですよ、調べてみたら案の定、この機体IS用ブレードが外されてましたよ。なんにせよやることは一つですし、クリスも似たような条件ですからトントンですよ」
「そうですか・・・が、頑張ってくださいね!」
「教師が一人の生徒をひいきするのってどうかと思うんですけどその辺はどうお考えで?」
「え!あ、今のは無しで!無かった事にしてください!」
「えー、先生俺のこと応援してくれないんですかー」
「せ、先生をからかうのは駄目ですよ!減点ですよ!」
「うえっ!単位減点は勘弁してください!」
「・・・もうからかわないって約束しますか?」
「します。流石に単位は欲しいです・・・」
「ならいいです。ではISを装備してカタパルトについてください」
「ラジャーです」
両鎖骨の間でぶら下っているシンプルなネックレスに手を触れ、
「行くぜリヴァイヴ!勝利の栄光を君に!」
前世の記憶にあったロボ物のかっこいい台詞を叫びながらISを機動させる。たかが量産機、されど量産機。ISには意識があるのだ、尊重しようではないか。
「あ!聞き忘れてましたが服装はソレでいいのですか!?」
「え?ええまぁ、これが一番気に入ってますし」
今の俺の服装はいつもの特訓用ジャージといつものパーカー。
「何より山田先生が一番知っているでしょう?これで千冬先生と相打ちになった男ですよ?むしろ絶好調です」
「な、ならいいんですけど・・・じゃっじゃあ行きますよ?」
「いつでもどうぞ!」
そう言った直後、俺は文字通り発射された。いや、いつでもとは言ったけど言い終わった直後はちょっとひどくないですかね、舌噛みそうになったぜ・・・
そのままの勢いで地面に着地すると向かいの壁にある穴から文字通り真っ黒な人型のソレが飛び出してきた。
「それがお前の専用機か・・・ゴチィな」
「ハッハー!どうだ、カッコイイだろ!」
手足の延長の様な機械の手足と、その真ん中辺りに設置されている三つの砲身が並んだ砲台。そして肩から背中に背負っている地面に着きそうな程長い棒?のようなもの・・・
「どう見ても遠距離専用機じゃねぇか!」
「しっ仕方ねーだろ!企業の社長が『完全移動砲台のISってカッコよくね?』とか言い出して決まったことなんだし!」
「なんでそんな機体で遠距離攻撃を禁止した!馬鹿か?馬鹿だろお前!」
「俺じゃねーし!それは兵器開発の人達だし!『近距離戦の練習して来い。ついでに近距離用の新作使ってきて』ってどういうことだよ!」
「知るか!どんな機体だよそれ!」
「コイツの名前は『黒船』ッ!世界に三人だけの『ISが使える男』が引き起こす波に乗る船は『黒船』が相応しいだろう・・・って社長の言葉だよ!」
「お前の所の社長頭どうかしてるぞ!」
「本当にな!」
『良いからさっさと始めろ馬鹿者共!』
「「りょ、了解しました!!」」
千冬先生には敵わなかったよ・・・
「さて、改めてやるとしますか」
「量産機の意地。見せてやんよ」
丁度俺とクリスの間の空間に青いパネルが浮かび上がり、⑤と大きく表示される。俺はそっと購買で貰ったレジ袋を取り出し、その口から伸びている紐を引っ張る。
そして『Ready』の文字が表示されると数が④、③と減って行き、①の次に『FIGHT』の文字と同時にパネルが消え去る。と、同時に巨大な剣を肩に担いだままこっちに突っ込もうとするクリスへと向けてレジ袋を軽く放る。
「これぞ現代忍法!木の葉隠れの術っ!」
叫ぶと同時にレジ袋が破裂し、中に詰め込んでいた枯葉が辺り一面に散らばる。
舞い落ちる枯葉の隙間から、ISのハイパーセンサーが捕えたのは驚いた表情をして急停止するクリスの姿。
ソレを確認してから紐で繋がった二つの手榴弾を取り出し、安全ピンを外してから頭上で振り回し・・・そして投げる。
そしてクリスの体にその紐が巻きついてから爆発した所を見たところで思わずニヤけてしまった。
確実に手榴弾を喰らわせるための作戦を考えている最中にネットを徘徊している時に見かけた物を流用させてもらったものだ。
せこい?最終的に、勝てばよかろうなのだァー!
「くそっ!せこいぞ翔この野郎!」
そう言って真っ直ぐ突っ込んでくるクリスだが、真っ直ぐ振り下ろしてくる剣を、IS特有のホバー移動で横に動く事で回避し、そのわき腹を蹴り飛ばして体勢を崩す。
そして、狙撃銃砲台を取り出し、ストックをしっかりと肩に当て、左手で砲身を掴み、引き金を引く。一発、二発!さんぱ・・・避けられたので二丁拳銃に持ち替えて近づけないように牽制をする。
「うわっ!ちょ、なんだそれ!リヴァイヴの武装調べたけど見覚えないぞ!」
「そりゃそうだ!千冬先生独自のルートで手配して貰った特注品だからな!」
「何ソレ卑怯だぞ!」
「戦いに卑怯もらっきょうもあるか!限られた状況で使える物を全て使って勝てばいいのだよ!」
「超セコイ!せこいぞ!ダサいぞ翔!」
「恥も外聞も知るか!俺はな・・・勝たなきゃ・・・勝たなきゃ殺されるんだよぉ!」
「なにそのやられ役みたいな発言!」
「自分の体重超える代物体に装備して動けるわけねぇだろうが!」
「うおっ!何だよ突然意味分からないこと言うな!八つ当たりするな!戦えよ!」
「戦ってるだろうが!俺の戦い方はなっ!相手の得意な戦い方をさせない事なんだよ!」
「なんだよそのイヤらしい戦い方ッ!」
「これが・・・戦いの本質だ!死なないために!生き残るために!相手を殺すことなんだよぉ!・・・死なないけど」
「じゃあ真面目に戦えよ!」
「真面目に?真面目にっつった?この機体ブレード積まれてねぇのにどうやって真面目に戦えって言うんだよ畜生が!何か?じゃあ殴ってやるよこの野郎!」
スラスターで加速しながら近づきそのままタックル。そのまま吹き飛ぶクリスに向け両手の拳銃を乱射する。
「クソ、が・・・真面目にやれって言ってんだろうがァ!」
「真面目だし本気だ!」
クリスの素(?)が出たところで俺はいたって真面目だ。そう、今の口調は全て真面目な演技なのだ。勝つために使えるものは全て使う。それは相手もだ。相手の望んでいる事とは逆の事をして相手はイラつかせ、思考を狭ませる。そして視覚外から攻撃をする!
これが通じる相手って・・・いないんだよね。師範とかソレをさせてくれないし、師範代とかそれ以前に強いし。千冬さんは師範以上にそれどころの騒ぎじゃないし。
だから予想以上にハマっているのを見てニヤけてしまいそうになるが、頬を必死に押さえる・・・まだだ、まだ笑うな・・・
「オルァ!殴ってこいやァ!」
「だが断る!殺す気満々の相手に突っ込む馬鹿がどこにいる!」
「ここに居る!」
「ただの馬鹿じゃねぇか!」
クリスが叫びながら剣を無駄に振っている間に俺は拳銃でチマチマとシールドエネルギーを削っていく。
三回ほどリロードを挟んだところで『試合終了!』というプレートが空中に現れる。
その下には『勝者、鷲津翔』の文字。
「・・・・・・ま、まさか・・・削り殺されたのか」
「フッ、計画通り」
「なっ!まさかその顔・・・翔、お前!」
「そうだ・・・全ては俺の手の中よ」
「・・・・・・・・・・・・か、完敗だ。俺もまだまだ修行が足りなかったのか・・・今度の休みにまたあの猛特訓が待ってるのか」
その猛特訓とやらを考えてガックリと項垂れているクリスには悪いが・・・俺だって錘倍は嫌なんだ、悪いなクリス、お前もまたトモだった・・・
「これより三位決定戦を行う!」
Aピットでそう叫ぶ千冬先生の後ろで、俺はベンチにオルコットさんと篠ノ之さんに挟まれる形で座っていた・・・
「三位決定戦、やるんですね」
「お前等男連中はまだまだ経験不足だからな。少しでも経験を積ませる為だ」
「うむ、確かに一夏は実戦の中で進化していくからな。練習よりもそちらの方が良いのかもしれない」
「そうですわね!実戦の中で成長された一夏さんに私も敗れてしまいましたからね」
「・・・・・・え?オルコットさん負けたん?じゃあなんでここに・・・」
「それは私から説明しよう」
キャー千冬さーん!ここから出してください!
「織斑は機体性能をよく知らないままに扱ったから負けた、それだけだ」
「シンプルすぎません?・・・というか、今日来たんですよねあの専用機。仕様知らなくて当然ですわ」
「あれには私も扱った零落白夜が積まれていてな、それがまた無駄にエネルギーを馬鹿食いする代物なのだ・・・見ろ」
そう言って顎で差された先を見てみると画面の中で真っ白い刀の様なレーザーブレードを振るう一夏君と、ソレを必死に避けるクリスの姿が・・・クリス、まぁお前は真っ直ぐ戦う方が楽なんだろうけど・・・千冬さんの口ぶりからしてなんかとてつもない一品を一夏が持ってるって事は分かった。
「あれは相手のエネルギーを消し飛ばす代わりに自分のエネルギーも大量に消費するのだ」
「つまり・・・最悪自爆、よくて相打ち、最高で勝利って武装って訳ですか」
「欠陥機だな」
「千冬先生ISの事そう呼ぶの好きですよね」
「事実だからな」
そんな事を話している内に、クリスに一夏の零落白夜が当たり三位決定戦は終了した。
さて、いざ一位決定戦!ってかさ、なんか知らんがオルコットさんの態度がスッゲー軟化してるんですが一体何があったんですかねぇ・・・
残念ながらクリスは二回も負けてしまった!めのまえがまっしろになった!
そしてクリス専用IS『黒船』
彼が所属する企業の社長曰く『ISブームの火付け役が白!ならばウチは黒だ!黒でソレっぽい名前・・・く、く・・・ペリー?』社員によって決められたそうです。
そして船らしく戦艦をイメージして書いてましたが、表現力不足ですね。某戦艦擬人化ゲームの女の子達みたいなの想像してくださると助かります!
背中に背負ってる方じゃないですよ?肩とかに武装が付いてる方ですよ?
\コンゴウデース/
さーて次回は!
対オルコット戦。お互い戦い方は知りません。