13日投開票される中道改革連合の代表選は階猛氏(59)、小川淳也氏(54)の一騎打ちとなった。階氏は「スキャンダル追及より政策でうならせたい」と意気込み、小川氏は「昭和に作られた社会制度は持たない」と構造改革に意欲を示す。階氏はロジカルな〝武闘派〟の論客として、小川氏は独自の表現を駆使する〝エモーショナル〟な論客として、それぞれ活動を展開した2人が野党第一党再建の先導役の座を争う。
自己紹介は苦難の歴史から
「大学受験は二浪し、司法試験は10回目で合格。東大野球部では当時ワースト記録の六大学70連敗…」
階氏は12日の出馬会見で学生時代などの経歴についてこう振り返り「逆境でも決して諦めない。それが私の強みだ」と強調した。勤務先だった日本長期信用銀行(現SBI新生銀行)では平成10年に経営破綻に直面した。
国家ビジョンには「富国強兵」ならぬ「富国共栄」を掲げた。憲法改正論議を深化させ、持続的な経済成長に向けた政策転換に取り組む。
財政・金融政策面で一目置かれ、立民のネクスト財務金融大臣に任命された。会見では「われわれが提案したことを、時間遅れで日本銀行もほぼ同じ道を歩んでいる」と自負してみせた。選挙にも強い。岩手1区を巡る候補者調整などで立民の小沢一郎氏と長年確執を抱えてきたが、岩手1区で8連勝を果たした。希望の党時代は選挙や政策に強いことから幹事長に推す声もあった。
細野氏に「椅子を蹴った」
盟友は自民党の細野豪志元環境相だった。細野氏が民主党時代の平成26年に結成した派閥「自誓会」に属し、細野氏が自民党を選んだ際は「椅子を蹴って怒った」(階氏)という。
気性は穏やかなタイプではない。
29年4月の衆院法務委員会で「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を審議した際のこと。野党議員の行動に自民議員が「テロ準備行為だ」とヤジを飛ばしたのに階氏は激高し、詰め寄って、肩に手をかけ、後に「不快な思いをさせたならば、おわびする」と釈明した。
次男は俳優の階晴紀氏(26)。ファッションメディア「JJ」が主催するモデルオーディションでファイナリストに選ばれ、階氏のユーチューブチャンネルにも登場する。
父に突っ込む次男
衆院選中の1月31日に配信された動画では、「岩手の人は口が重い」との見方を披露する階氏に対し、晴紀氏は冷静に「なぜ当たり前のような感じで(いうの)」と突っ込んでいる。
中道代表選を巡って、2月11日に政権追及の原則として「エビデンスとロジックが大事」と記者団に語っていた階氏。同じ場でこんな〝失言〟も漏らしていた。
「公明は大きな選挙が近づくと3カ月くらい前から(支持者の)住民票を変えて(準備する)みたいな、噂ベースだがそういう話も聞く」
中道が衆院選で大敗した要因について「時間が足りなさ過ぎて」と説明する中での発言だったが、その根拠は不明だ。
階氏は12日の会見の冒頭、「中道改革連合がなかなか浸透しなかったという文脈で、一部不適切な発言があった」と釈明した。(奥原慎平)