ネジはなぜ「右に回すと締まる」のか。
「そういうもんでしょ」と思ってる人が大半だと思いますが、有力な説があります。
人間の約90%は右利き。
右手で時計回りに回す動作は、手首の回外運動にあたり、回内よりも大きなトルクを発揮しやすいとされている。
つまり「締める=力が入りやすい方向」にすることで、
緩みにくくなっている、という考え方。
歴史的に明確な設計根拠が記録されているわけではないが、人間工学的には理にかなっています。
じゃあ全部右ネジかというと、そうでもありません。
「右ネジだと危険になる場所」には逆ネジが使われている。
・自転車の左ペダル
→ ペダルに荷重がかかると、軸がクランク穴の中でわずかに「すりこぎ運動」をする。
難しい言葉で言うと歳差運動。
この動きが右ネジだと緩む方向に働くため、左ペダルだけ逆ネジにしている。
・扇風機の羽根固定
→ モーターの回転方向に対して、右ネジだと運転中に緩む。だから逆ネジで固定する。
・ガスボンベの接続口
→ 可燃性ガスの接続口は逆ネジ。
酸素ボンベ(右ネジ)と物理的に接続できないようにして、誤接続による爆発事故を防いでいる。
逆ネジの存在が、右ネジの設計思想を逆に証明している。
「当たり前すぎて誰も疑わない」ものの裏には、必ず誰かの設計意図がある。
身の回りのモノを「なぜこうなってる?」と見る癖がつくと、色んなことに気づきます。