第一生命HD、出向先情報1155件を無断持ち出し 大手4社で横行
第一生命ホールディングス(HD)は12日、第一生命保険などグループ3社の社員64人が出向先の28金融機関から計1155件の内部情報を無断で持ち出していたと発表した。この問題は日本生命保険で判明して以降、生保大手4社すべてで発覚したことになる。 【画像】日本生命の出向者が無断持ち出した資料 「逆流厳禁」の注意書きも 無断取得した情報は大手4社(日本生命は子会社を含む)で計3517件に上り、不適切な慣行が業界全体に横行していた実態が明らかになった。 銀行は、複数の生保の商品を代理店として販売する。生保各社は営業支援などの名目で出向者を出しており、第一生命は2024年度時点で、大手4社では最多の約30行に社員を出向させていた。 ■HD専務を戒告処分、報酬の自主返納も 発表などによると、第一生命HD傘下の3社から地方銀行、メガバンクといった28金融機関に出向していた社員64人が、計1155件の内部情報を無断で持ち出していたという。内訳は、第一生命保険が242件、第一フロンティア生命保険が754件、ネオファースト生命保険が159件だった。 無断取得したのは、出向先での生保各社の販売シェアや、他生保の商品情報などで、銀行に自社商品を売り込む営業に活用するなどしたとみられる。一部の資料には、他生保の新規契約者に関する情報も含まれていた。 第一生命HDは「出向先の了承を得ていない内部情報を取得したことは、社会常識から外れた不適切な行為だった」と謝罪。明石衛専務(第一フロンティア生命社長)を戒告の懲戒処分とした。 役員報酬の自主返納も発表した。第一生命HDは稲垣精二会長と菊田徹也社長が報酬月額の30%(1カ月)、第一生命の隅野俊亮社長、第一フロンティア生命の明石社長、ネオファースト生命の上原高志社長が15%(1カ月)などとなった。
朝日新聞社