久保さんと対象的な境遇で婚活に挑んだのが、裕福な家庭で育ったゆえに、相手に対して「育ちの差」を感じてしまう小百合さん(仮名・35)。八木Dは「持って生まれたものなので、彼女は全然悪くありません。だけど、それを変えることは難しいですよね」と感じている。
彼女は“庶民を知る婚活”をテーマに挑んだが、結果として、親子ほど年の差がある年収4億円の会社経営者と成婚退会。「一般的な年収の方と結婚してもうまくいかなかったと思うので、自分と向き合った末の選択だなと思いました」と納得した。
6倍以上の年収の40歳と運命的な出会い
8日放送の後編の見どころとして挙げるのは、久保さんの運命的な出会い。自分の6倍以上の年収がある外資系企業で働く40歳の女性とデートを重ねる中で、聡明で包容力のある彼女に引かれていく。それは生まれて初めての本気の“恋”だ。
「昔は男性より女性のほうが年収も年齢も立場も低いケースが多かったのに対し、最近は逆転している夫婦が多いそうなんです。そんな今の時代を表す典型的な組み合わせなのですが、その関係がどうなっていくのか。久保さんを応援しながら見てくださっている方は、彼にもっともっと入れ込んでしまうような内容にもなっていると思います」
そして前編の冒頭で植草さんに「髪形を早急に変えましょう」「スーツが合ってないのでおじさんに見える」と容赦なく指南されていた久保さんが、全力でぶつかった恋の喜びや苦しさを経験することで、外面だけでなく内面も大きく変化していく姿が如実に伝わってくる。
「精神的に本当に強くたくましくなっていきます。自分を省みて、“このままじゃダメだ”、“あの人に少しでも近づきたい”という思いで変わろうとするエネルギーを見ると、やっぱり恋することは大事なんだなと思いました。恋愛って面倒だし、コスパやタイパも悪いけど、人を好きになるというのは素晴らしいことなんだということを、感じていただければと思います」
●八木里美
1977年生まれ、東京都出身。学習院大学卒業後、青森朝日放送でニュースキャスター・記者・ディレクターとして取材現場に従事し、テレビ朝日『スーパーJチャンネル』を経て、04年にバンエイト入社。フジテレビ報道局で『スーパーニュース』を担当し、11年からは制作部でドキュメンタリー番組などを制作。『ザ・ノンフィクション』では、「愛はみえる~全盲夫婦の“たからもの”~」「わ・す・れ・な・い 明日に向かって~運命の少年~」「私、生きてもいいですか ~心臓移植を待つ夫婦の1000日~」「わすれない 僕らが歩んだ震災の10年」「泣かないでアコーディオン ~シングルマザーの大道芸人~」、そして「婚活漂流記」シリーズなどを担当し、12年にわたって取材した「熱血和尚」シリーズでは、「第36回ATP賞」グランプリ、「2020年日本民間放送連盟賞」テレビ教養番組部門・最優秀賞、「第57回ギャラクシー賞」奨励賞、「ニューヨークフェスティバル2020」ドキュメンタリー宗教/哲学部門・銀賞&国連グローバルコミュニケーション賞・銅賞と、国内外で数々の賞を受賞した。