初星学園というディストピアについて
最初に宣言しておく。
これは「嫌いと言いつつ最後は好き」みたいな可愛い話ではない。マジで嫌いだという話をする。この記事はそのまま嫌いで終わる。
もちろんキャラ叩きがしたいわけではない。
だが「ゲームのシナリオ」がわざわざ見せてくる価値観や構造に対して、積もりに積もった不快感がある。今日はそれを吐き出す。
そもそも初星学園は狂っている
初星学園のシステムは改めて書くとかなり狂っている。
初星学園のトップ(一番星)になった生徒は世間のトップアイドルとしての座を争える
つまり初星学園は世界の縮図みたいな扱いをされている
学校が世界線の中心みたいになっていて学内の序列が社会の序列に直結している。
もう宗教か身分制度のそれだろう。
そしてその“一番星”に君臨し続けるのが十王星南である。
星南は学園長・十王邦夫の孫であり、100プロ社長・十王龍正の娘でもある。
はい出た、血統。権力。約束された上級。親ガチャ。
この時点で初星学園という場所は「努力の物語」ではない。
上納システムのある箱庭なのだ。
初星学園の学費はどこへ消える?
そう、初星学園の支配階級に吸われていく。
トップアイドルに上納される仕組みが世界観の根っこにぶっ刺さっている。
倉本家も十王家とズブズブなのでマッチポンプである
みんな口が悪すぎる
Re;IRISおよび“信号機”(咲季・ことね・手毬)がメインの初星コミュを覚えているだろうか。
(更新がピタッと途絶えたので無かったことになったのかと思っていたが、まさかテコ入れしてテレビ放映するとは思わなかった。)
とにかく口が悪すぎる。
この汚いセリフを数ヶ月にわたって“引き伸ばし”で味わわされたのは正直キツかった。
喧嘩腰の掛け合いを「味」だと思っている脚本家がいる。自分はそう結論づけた。
「まあ、過ぎたことはいいよ。」と思っていたが、先日の手毬STEP3のコミュ及びようやく一堂に会したSyngUp!(手毬・美鈴・燐羽)の様子に愕然とした。
SyngUp!にもちくちく言葉が横行している。
つまりこういうことだ。
このシナリオ、叩く=スキンシップだと思っている。
中学生男子の肩パンを、友情だと履き違えてるタイプのノリなのだ。
「嫌い」の話に戻る
初星生徒の中でも特に嫌いなのが、秦谷美鈴と篠澤広である。
⚫︎秦谷美鈴の(暗黒微笑)
秦谷美鈴。
こいつは恋愛体質そのものだ。
まりちゃんと結ばれるためなら6年間努力した先輩たちを貶すことすら平気でやる。
雨夜燕?「思ったよりすごいアイドルですね…」
十王星南?「邪魔ですね…」
みたいな暗黒微笑を何度でもやる。
キツい。普通にキツい。
もうちょっと真面目に言うと、美鈴は
がむしゃらな練習を嫌う
自分のペースでやる
コツを掴んだらすぐ上達する
というタイプの天才肌として描かれている。
だがその描写に説得力がない。
結果として美鈴は“ただチートで強いキャラ”に見える。
しかも「こう見えて私、不良なんですよ」的な言動。
これ、ギャップ狙いのパッケージにしか見えない。
実際にやってることは
サボり
努力してる先輩や同期を見下す
であり、普通に嫌なタイプの不良である。
「美鈴も努力してる」と擁護されることもあるが、自分が見た限り努力の描写はほぼ手毬への感情絡み(横恋慕) でしかない。
アイドル活動そのものへの真剣さが感じられない。
そこが致命的に無理なのだ。
⚫︎篠澤広は“様式美”ができすぎている
次。篠澤広。
このキャラはもう様式美ができあがっていて、
「広ちゃん、そんなこと出来るの…?」
↓
「広ちゃん、すごい!そんなこと出来るんだ!」
↓
「ままならないね…」
↓
「ったくw(広信者)」
これが延々と繰り返される。
そしてこちらとしてはこの構造に飽き飽きしているし何より腹が立つ。
もうちょっと真面目に突っ込むと、『ミラクルナナウ』のイベントコミュで広が清夏・麻央に「わたしたち似てると思った(=元は別分野からアイドルを選んだ)」と言っていたのが許せなかった。
清夏と麻央は挫折の末にアイドルを選んだ。
それは痛みの上に立つ選択だ。
だが広は違う。
広は挑戦するどの分野でも順風満帆だった。
それでも「ままならない」を味わいたいがためにアイドルという道を選んだ。
(※STEP1 第10話も読んだうえで言っている)
その上で「似てる」と言うのは清夏と麻央の挫折や苦しさを無かったことにしているみたいで、正直かなり失礼だと思う。
この手のトンチンカンな「わかるってばよ」が学マスには多すぎる。
双方の重みが全然釣り合っていない。
初星学園は“才能”が好きすぎる
そしてその重みのバランスをぶっ壊している、初星学園トレーナー達が大好きなワードがある。
“才能”である。
才能。才能。才能。
いや、それって褒め言葉のつもりだろうが語彙が死んでいる。
「ヤバい」みたいな語彙力のない褒め方と同じなのだ。
“才能”が好きな最強の人:十王星南
その問題のトレーナー陣と同じくらい「才能」という言葉が好きな人がいる。
それが十王星南だ。
この人は「他人のアイドルとしての数値(アイドルパワー)が見える」という設定である。
すごい。
そんな人が生徒会会長であり、学園長の孫でもある。
権力者が評価軸を握っている。完全にディストピアだろう。
数値が低くて可能性がないアイドル科の生徒たちから学費を巻き上げてるってことだ。
きっとアイドル科のたっかい学費をヒイヒイ言いながら納めてるのはことねだけではない。
そしてもしことねが星南に見込まれてなかったらどうなっていた?
汗水垂らしてバイトで稼いだ金は倉本家の温泉に溶けていったかもしれないのだ。
……ままならないね。
学マスはセカイ系なのかもしれない
ここまで来ると学マスはある意味“セカイ系”なのかもしれない。
初星学園は世界の縮図で学園の外にいる一般人は存在感がない。
つまり「楽しませるべきお客さん」がいない。
生徒とPたちの自分本位の恋愛メインの学園生活を私たちはゲームとして見ているだけだ。
だから価値観が内輪で閉じる。
だから支配と血統と才能が“ドラマのご褒美”として成立してしまう。
そしてそれが気持ち悪い。
曲はいい。曲は。
ここまでボロクソに書いた。
だが曲はいい。
曲だけは本当にいい。
あとライブ映像。(TVCMも普通にライブを流せば良くない?)
早く学マス単独のxRライブがあるといいなと思う。


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