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手書きはタイピングより遅くて不自由だと思っているあなたへ

結論:エナージェルはいいぞ

手書きはタイピングより遅くて不自由だと思っていないか?

それは楽な手書きをしていないからではないでしょうか。

ほとんどの日本人は小学校でエンピツの使用を強いられていると思います。筆記具が眼前に自由になるのは中学校卒業後でしょうか。
就職しても、書類の記入に油性ペンを使わねばならず、ジェットストリームさえ許されないことも多いと思います。それでは手書きが大変で当然です。

学校で習う手書きと、いわゆる知的生産としての手書きは全く別物です。
知的生産としての手書きは、考えたことを書くものであって、板書を写すものではありません。
知的生産としての手書きは、自分が読めればいいものであって、誰かに提出するものではありません。
知的生産としての手書きは、きれいにきっちり書く必要はありません。

不作為バイアスを捨てよう

これはタイピングとも共通する話なんですが、人間、ミスすることをなにもしないことより恐れるものです。

しかし、ミスを許容しない行為は生産性がただ下がりします。何割減るとかの前に、実行に移すハードルの問題として。

間違えたらぐじゃぐじゃっと消せばよく、しょうもなかったらぐじゃぐじゃっと丸めて捨てればよい。
紙幅が足りなくなったら貼ればいいでしょう。最悪の場合でもその程度のことなんだから、消しゴムもフリクションもいりません。
スキャンしてOCRするから~~という場合もあるかもしれませんが、書かなきゃゼロなんだから書いたほうがいいんですよ。汚かったらタイピングすりゃあいい。

そもそも、書いたものを全部取っておこうというのが間違いだと僕は思います。

手書きは捨てるためにある

手書きの最大の効用は、頭の中のモヤモヤを形にして吐き出すことです。

別にタイピングでもできるっちゃできるんですが、手書きだと図も書けますしマインドマップも書けます。単に空間的配置もできます。文字の大きさもなにもかも自由に調整できる。
ハイパーテキストなんてものじゃない。非文字的な情報量が断然違うんです。だから、形になっていないものをいったん形にすることにとても向いている。

つまり、知的生産としての手書きは必ずしも「文章」ではありません。むしろ文章ではないところに強みがあるとさえいえる。
文章なんてものは他人に見せるために書くものであって、自分のために書くなら文章でなくていい。で、書いてみてしょうもなかったら捨てればいい。

むしろ、書いてみないとしょうもないことがわからないわけです。しょうもないことを捨てるためにこそ書く必要があります。
そして、ちゃんと文章になっているものを書くには、実はしょうもないことを一本の筋として組み立てる必要があります。無駄すぎる。

つまり、手書きは捨てるためにやるんです。スケッチこそが大事なんです。じゃあきれいに書く必要もないでしょう。

自重で書こう

スケッチの文字は、できるだけ楽に書けるものでなければいけません。楽に書くというのは、自重で書くということです。
つまり、手指の力で紙にぐっと押し付けて書くような筆記具ではなく、置いたら書けるようなものを使えばいい。サラサラ書きましょう。この際、公文書に使えるとかはどうでもよろしい。

置いたら書けるペンの代表格は万年筆で、興味があるなら一度使ってみるべきだと思います。Vペンとかもあるし。

しかしまあ、メンテがめんどくさいとかの前に、快適に筆記できる姿勢がかなり限定されるのが大問題です。膝の上とか手持ちでも書けるほうがいい。同様の理由で筆ペンもさすがに。

次の候補はいわゆるサインペンです。実は大まかな仕組みとしては万年筆と同じ(毛細管現象)であり、庶民の置くだけで書けるペンといえばこれ。

文字書き用としては、無印の細字が使いやすいと思います。

がしかし、けっこう紙を選ぶ。相性によってはだいぶキシキシするんですよね。また裏抜けもえげつない。
あと、ノック式もほぼないです。いちおうクリッカートというのがあるんですけど。

ついでサラサラ系のペンとしてあげられるのが水性ボールペンです。仕組みとしてはいちおう押し付けないと書けないんですが、自重で十分いけます。

以下、特記ない限りペン先は0.5mmのハナシ。

いろいろ試しましたが、万年筆的な書き心地という観点ではVコーン一択かと思います。ノック式は結構押し付けないとダメなのでダメ。

いっときはこれが結論かと思いましたが、紙は選びますね。それも一概にザラザラの安物がダメというような話ではなく、条件がいまいちわからない。というか選り好みする次点でスケッチ用としてはいまいち。

次点がOHTOのCR01/02、というかこれに採用されているセラミックローラーリフィル。

性能的には文句なしなんですが、ペン先のボールが回転するのが思いっきり感じられてしまい、どうにも好きになれませんでした。
ただし、水性ボールペンとしては耐乾性が極めて強く、ノック式ボールペンにぶち込んでもだいたい問題なく使えそう。僕は手持ちのフリクションノックで使ってました。

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セラミックローラーリフィルを入れたフリクションノック

ユニボールゼントはこのへんに比べるとぜんぜん力要りますね。書き心地自体はいいんだけど、楽さはゲルインクレベルです。

というわけでゲルインクまで来てしまいました。多くのゲルインクボールペンは置いただけで書けるまではいかないんですが、試した限り唯一の例外がエナージェル。

一通りやって、結局戻ってきた感じでしたね。

ちなみに、油性が求められる局面では太めのアクロボールがおすすめ。結局油性はインクフローの前にボールが回らないと話にならないんですよ。

エナージェルはいいぞ

サラサラ書ける上で、とにかく気を使わない。ストレスがない。

  • ノック式がある(リフィルも全く同じ)

  • 紙を選ばない

  • インクが濃く発色もいい

  • 速乾性が高く水濡れにも強い

水性との比較でいうと、耐水性はかなりの強みです。人間雨にも降られりゃ水だってこぼす!

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水浸しから乾燥した状態

じゃあぜんぶこれでええやんけってなりました。なってます。リフィルはね。

エナージェルの弱点は、本体(軸)がクソダッサイことなんですよ。カッコいい版として出たエナージェルユーロさえも存分にダサい。

いや、僕は実用重視なんでどうでもいいっちゃいいんですけど、ラバーグリップが嫌いなんですよね。感触も好きじゃないし、ノック式だとペンホルダーに引っかかるし、何よりすぐ劣化するし。

高級軸のフィログラフィってのもあるんですが、これもな……もうちょっとポップかクラシックに振ってくれたほうが……あと、金属グリップってちゃんと使ったことないけど、冬冷たくないのかな……

そこで変えました。

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エナージェルリフィル互換ボールペン

ノック式は無印良品のさらさら書けるゲルインキボールペンです。なんの引っ掛かりもないストーーーンとしたプラスチック軸が取り回しやすく、ノック部の色で見分けやすいしインク残量も見える。

キャップ式は、実は純正品なんですが、海外でのみ販売されたトラディオエナージェル。の、逆輸入モノ。重要なのはグリップがプラスチックなこと。インク残量も見えます。

なんでキャップ式も用意してるかと言うと、キャップ式だとペン先がブレなくてストレスがないからです。
それにどうせノック式と同じリフィルなんで、家で使う分にはキャップなんか閉めなきゃいいですからね。夜寝るときすら閉めてません。

スケッチしましょう

こんくらいクソ雑に書いていいんですよ。

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実際のスケッチ

そしてこのまんま文章にしなくたっていいんです。目的はモヤモヤに形を与えること。だけ。それだけ。それだけのために書きましょう。エナージェルならそれができます。


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