[↑ ※『再審見直し「救済遠のく」/元裁判官63人・研究者135人 危機感表明』(朝日新聞、2025年12月07日[日])]
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(2026年01月13日[火])
袴田さん弁護団は《議員立法での改正を求めた》…再審制度改正、法制審議会《開示対象とする証拠を限定する方向で議論》。(アサヒコム)《超党派の国会議員連盟(会長=柴山昌彦・自民党政調会長代理)が昨年まとめ、国会に提出済みの刑訴法改正案は、裁判所が必要性と弊害を考慮して相当と認める場合、証拠開示を命じられるという規定を盛り込んでいる》。
『「再審制度見直し」、検察・裁判官はやる気なしの模様…特に、「証拠開示のルール化」について《原則開示》で検察側に一体どんな問題があるの?』、『「再審制度見直し」の「証拠開示のルール化」《原則開示》で、何か問題があるの? 袴田秀子さんは「ひとりの人間の運命がかかっている…人間として考えてほしい」』。さらに、『袴田さん弁護団は《議員立法での改正を求めた》…再審制度改正、法制審議会《開示対象とする証拠を限定する方向で議論…検察官の抗告禁止への反対が多数》』(2025年12月10日[水]の衆院予算委員会での、大石あきこさんの再審法改正についての質問は必見です)。
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二階堂友紀記者による、アサヒコムの記事【再審の証拠開示、広がり見えてきたが… 仮想事例でシミュレーション】(https://www.asahi.com/articles/ASV164JR2V16UTIL017M.html?iref=pc_ss_date_article)によると、《一方で、再審無罪となった福井女子中学生殺人事件の弁護団は意見書を提出し、法制審案では「冤罪(えんざい)救済の扉を閉めかねない」と懸念を訴えた》、《福井事件の弁護団「冤罪救済の扉、閉めかねない」》。
二階堂友紀記者による、同紙のもう一つの記事【「手足を縛らないで」現役裁判官が懸念する証拠開示規定 再審見直し】(https://www.asahi.com/articles/ASV134DYSV13UTIL006M.html?iref=pc_extlink)によると、《刑事裁判をやり直す再審制度の見直しをめぐり、法制審議会(法相の諮問機関)の部会が考える新たな証拠開示規定の形が見えてきた。裁判所に検察への開示命令を出すよう義務づけるが、対象範囲は限定。この範囲を越えて、裁判所が開示を命じる裁量規定は認めない方向だ。冤罪(えんざい)からの救済に逆行する懸念を残したまま、議論は最終局面に入った》、《超党派の国会議員連盟(会長=柴山昌彦・自民党政調会長代理)が昨年まとめ、国会に提出済みの刑訴法改正案は、裁判所が必要性と弊害を考慮して相当と認める場合、証拠開示を命じられるという規定を盛り込んでいる》。
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加えて、(最初のアサヒコムの記事の末尾のように) 再審開始決定が検察の不服申し立てで覆されることを禁じる、《抗告禁止》に関連して、お亡くなりになったが、《有罪率99%の日本の刑事裁判で、裁判官時代に30件以上の無罪判決を出し、上級審で覆させず確定させたことで知られる》木谷明さんが、かつて、『報道特集』[《第三者は捜査機関の者である可能性が極めて高いと思われる》(『報道特集』、2023年03月18日[土])]で、「裁判所に検事はベストエビデンスしか出さない」「バッド・ワース・ワーストの証拠は全部隠して良いという風になっちゃってるんですよ」と仰った言葉が思い出される。
『●<コラム 筆洗>《高裁は捜査機関による証拠捏造の
可能性まで踏み込んでいる…袴田さんをただ犯人にしたい
という卑劣なトリックだろう》』
『●袴田事件や福井事件等の教訓《検察が手持ち証拠の開示に応じることが、冤罪
を晴らす上で、どれほど重要か》…再審法改正し、同時に死刑制度の再考を』
『●明らかな冤罪・福井事件(1986年)の再審で「抗議の沈黙」…前川彰司さん
「そもそも起訴すべき案件ではなかった。検察は判断を最初から誤っていた」』
[↑ ※袴田事件《捜査機関による証拠捏造》…《第三者は捜査機関の者である可能性が極めて高いと思われる》(『報道特集』、2023年03月18日[土])]
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【https://www.asahi.com/articles/ASV164JR2V16UTIL017M.html?iref=pc_ss_date_article】
再審の証拠開示、広がり見えてきたが… 仮想事例でシミュレーション
二階堂友紀 2026年1月7日 5時00分
(法制審議会の部会後に会見する(左から)村山浩昭、
鴨志田祐美の各弁護士。部会の委員を務める=2026年1月6日
午後2時13分、東京・霞が関、二階堂友紀撮影)
再審制度の見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の部会で6日、仮想事例に基づくシミュレーションが行われ、証拠開示の対象範囲が一定の広がりを持つことが確認された。一方で、再審無罪となった福井女子中学生殺人事件の弁護団は意見書を提出し、法制審案では「冤罪(えんざい)救済の扉を閉めかねない」と懸念を訴えた。
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「手足を縛らないで」現役裁判官が懸念する証拠開示規定 再審見直し ➙
【随時更新】再審見直し、最新の議論は? まとめて伝える論点と経緯 ➙
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部会が検討している新たな証拠開示規定の案は、裁判所は①再審請求理由との関連性の程度②再審開始の可否を判断するうえでの必要性の程度③開示による弊害の内容や程度――を考慮し、相当と認めるときは、検察に開示を命じなければならないというもの。
冤罪被害者を確実に救済するため、幅広い証拠開示を訴えてきた弁護士らは、①の「関連性」の範囲を広く捉えるよう求めており、関連性の解釈が焦点となっている。
この日は、静岡地裁の裁判長として袴田巌さんの再審開始決定を出した村山浩昭弁護士が、架空の殺人事件をめぐる再審請求の事例を提出。どんな証拠が開示され得るか議論を交わした。
法制審案が実現すれば、一定の条件のもと証拠開示命令を出すよう義務づけられる裁判官の委員は、①の関連性の範囲は「広がりのある概念だ」と指摘。弁護側の主張によって有罪の事実認定に疑義が生じた場合、目撃者の供述調書や現場の防犯カメラ映像など、仮想事例で示された19証拠のうち、14点は問題なく開示されるとの見解を示した。残る5点についても、主張が追加されるなどすれば開示される可能性があるとした。
村山弁護士は「共通理解が得られた部分がある」と評価した。そのうえで、無罪につながる証拠を埋もれさせないためには、この証拠開示規定以外に、関連性などの縛りなしで裁判官が裁量で開示を命じられる規定が必要だと訴えた。
福井事件の弁護団「冤罪救済の扉、閉めかねない」
一方で、昨年、再審無罪となった福井事件の弁護団は懸念を表明した。
前川彰司(しょうし)さんの再審無罪の決め手になった捜査報告書は、重要供述に出てくるテレビ番組の放映日が誤りだと示していた。検察側は一審段階でその事実を知りながら、事実と異なる主張を続けた。検察が報告書を開示したのは、初めての再審請求から19年後だった。
検察官は当初、担当する名古屋高検全体の意向だとして開示を拒否。裁判所が開示命令に踏み切る用意があると迫ると287点を開示し、その中に捜査報告書があった。
今回の意見書で弁護団は、裁判所の訴訟指揮で「広範な証拠開示」が実現し、再審無罪につながったと説明。開示範囲を再審請求理由関連に限定する法制審案では「十分な開示がなされないことは明らか」とし、「冤罪救済につながるどころか、冤罪救済の扉を閉めかねない」と訴えた。
さらに、最初の再審開始決定が検察の不服申し立てを受けて取り消された経緯に触れ、「検察は無罪方向の証拠を開示しないまま異議申し立てを行い、雪冤(せつえん)のためさらに13年間を要した」と批判した。(二階堂友紀)
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【https://www.asahi.com/articles/ASV134DYSV13UTIL006M.html?iref=pc_extlink】
「手足を縛らないで」現役裁判官が懸念する証拠開示規定 再審見直し
二階堂友紀 2026年1月4日 5時00分
(法制審議会の部会は2025年4月から、再審制度の見直しに
向けた議論を続けている=25年12月2日午前9時28分、
法務省、二階堂友紀撮影)
刑事裁判をやり直す再審制度の見直しをめぐり、法制審議会(法相の諮問機関)の部会が考える新たな証拠開示規定の形が見えてきた。裁判所に検察への開示命令を出すよう義務づけるが、対象範囲は限定。この範囲を越えて、裁判所が開示を命じる裁量規定は認めない方向だ。冤罪(えんざい)からの救済に逆行する懸念を残したまま、議論は最終局面に入った。
「関連性」の範囲が焦点
証拠開示をめぐっては、通常の刑事裁判より狭い開示であるべきだとの考えから、対象範囲を「再審請求理由関連」に限定する案が有力になっていた。昨年12月16日の部会で、限定案を採用したうえで、裁判所が一定の条件下で開示命令を出さなければならないと規定することを確認した。
法務省が検討資料として示した案によると、裁判所は①再審請求理由との関連性の程度②再審開始の可否を判断するうえでの必要性の程度③開示による弊害の内容と程度――を考慮し、相当と認めるときは、検察に開示を命じなければならない。
法務省は今年の通常国会に刑事訴訟法の改正案を提出する方針で、法制審は2月にも法相への答申をまとめる。今後は、①の「関連性」の範囲が最大の焦点となる。
(https://www.asahi.com/articles/photo/AS20260103003153.html)
法制審の多数意見による証拠開示のイメージ
刑事法学者らは部会で、関連性の範囲は「審議の経過に応じて広がり得る」と説明する。
弁護側が最初に提出した新証拠とその主張を受け、関連証拠を開示。弁護側がそれを踏まえて主張を追加し、関連証拠を開示……。こうして段階を踏めば、最終的には幅広い開示の実現も可能という意味だ。
袴田さん無罪導いた証拠も「関連性」なし?
ただ「関連性」はこれまで、検察が証拠を開示しない理由としても使われてきた言葉で、非常に狭い解釈も可能だ。
最高検は袴田巌さんの再審無罪を受けた2024年の検証報告書で、第1次再審請求審で無罪につながる「5点の衣類のカラー写真」を非開示とした対応について、当時は「関連性などが判然としなかった」と指摘。弁護団が開示を求めた1990年の時点で、開示相当だったとは言えないと結論づけている。
鴨志田祐美弁護士は部会後の会見で「関連性の範囲はどこまでなのか、具体的な話がほとんどないまま条文が作られる怖さがある」と語り、部会の中で具体例を挙げながら議論するよう求めた。
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記事の後半では、証拠開示をめぐる新たな焦点と、現役判事が部会メンバーに寄せた手紙の内容を紹介しています。
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「再審開始率、下がることは間違いない」
新設する証拠開示規定とは別に、裁判所が裁量で証拠開示を命じられる規定を設けるかも、新たな焦点となっている。
超党派の国会議員連盟(会長=柴山昌彦・自民党政調会長代理)が昨年まとめ、国会に提出済みの刑訴法改正案は、裁判所が必要性と弊害を考慮して相当と認める場合、証拠開示を命じられるという規定を盛り込んでいる。
弁護士らは部会で、議連案のように「関連性」の縛りなしで、裁判所が開示を命じられる裁量規定も必要だと訴える。
一方で刑事法学者らは、再審請求審で開示すべき証拠は、新たな証拠開示規定で対象とする範囲に限られるとの立場から、その範囲を越えて開示を命じる裁量の余地は残らないと反論。法務・検察内でも同様の考え方が根強く、裁量規定は認めない方向だ。
静岡地裁の裁判長として袴田さんの再審開始決定を出した村山浩昭弁護士は「一定の範囲については開示が義務化されるが、そこから外れたら職権でも開示を命じられなくなる。無罪につながる証拠が埋もれ、再審開始率が下がることは間違いない」と懸念する。
「小さな正義を守るため……」
12月16日の部会では、現役裁判官の手紙の一部も匿名で朗読された。
高裁で裁判長を担当する立場の部総括判事から、村山弁護士に寄せられた。村山弁護士によると、この判事は再審事件の審理を担当した経験があり、証拠開示の範囲を限定するという部会の多数意見に「疑問を禁じ得ない」としたためた。
限定案の背景には、地裁・高裁・最高裁の三審で決まった確定判決の「法的安定性」を重んじる考え方がある。
これに対し判事は「法的安定性という小さな正義を守るため、冤罪からの救済という人権保障はもとより、裁判で誤りを正すという大きな正義が実現できない。逆ではないか」と疑問を呈した。
さらに「(裁判所の)裁量権を奪い、現場の裁判官の手足を縛るようなことはして欲しくない」と訴えたという。
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