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Conversation

日本人にありがちな「向こうが悪いことをしているのだから、こちらの言うことを聞くのが当然だ」という考え方は意外と通用しない。 昔、近所に犬の糞を片付けないシングルマザーの家庭があった。何度注意しても「知らない」「私じゃない」の一点張りで、「カメラに映っている」と言っても「違う」と否定する。 2階に住んでいるにもかかわらず、ベランダの柵の上に花瓶や棚を置くような危なっかしいことを平気でしていて、あたま悪いなと警戒していたが、案の定、犬のウンコも片付けない。 ある日、そのシングルマザーの彼氏が犬の散歩をしているのを見かけた。以前、彼がメタリカやアリス・イン・チェインズのTシャツを着ていたのを思い出し、少しメタルの話をした流れで “ Hey, could you pick up after your dog?” と伝えた。すると、それ以降、その家族はきちんと糞を拾うようになった。 どんなにイカれた集団でも、たいてい一人くらいは話の通じる人間が混じっている。正面から力任せにぶつかるのではなく、効きそうなポイントを見極めて狙う。 アメリカに住んでいると、話の通じない人間がめずらしくないうえ、場合によっては銃を持ち出しかねない。「どう言えば相手をイラつかせずに伝えられるか」「どうすればやめてもらえるか」を常に考える必要がある。 日本でも移民が増えていけば、こうした場面は確実に増える。日本人の常識、道徳、正論が通じない相手にたいして伝え方そのものを戦略として考える力が必要になる。 その覚悟があるなら移民を入れたらいいさ。